２４２個目の気持ち ページ19
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「赤いチューリップの花言葉は”愛の告白”。
多分だけど、その子に告白するんでしょ？」
「.....ウッス」
「はは！初々しいね〜 まさに、青春って感じ！」
「だから、赤いチューリップを選んでくれたんですか？」
「そうよ〜 結構、多いのよ。そうゆう子。
そう言った理由で来る人いるから、
私はいつも赤いチューリップをススメするの。
白は、初々しい高校生には合わないと思うからね〜」
「なんでですか？」
俺がそう聞くと、店員は持っていたチューリップを戻して、
白いリューッリプに持ちかえして、こう教えてくれた。
「白いチューリップの花言葉は”失われた愛”って意味なの」
「失われた愛....ですか」
「初々しい高校生には経験したことないでしょ？
”一度、愛し合った恋人がなんらかの理由で別れたけど、
もう一回、君と恋をしたい。
失った愛を君と一からやり直したい”
.......って、恋。
まさに、大人の恋よね〜」
「.......そうなんですか」
その話を聞いたとき、色々と思い出した。
小学校から、今現在の事を。
なら、丁度いいじゃないか。
「悪いんですけど.... 白いチューリップに変えてもらえますか？」
「あら、もしかして経験済みなのかしら？」
店員はニヤニヤしながら聞いてきた。
けど、俺は自信満万にこう答えた。
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「はい。失った愛を、また取り戻しにいきます」
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お互い惹かれ合っていた。
お互い好き同士だった。
けど、お互いを思い過ぎて俺達は何も会話しないまま自然消滅に近い別れ方をした。
俺はどうしようもない中、栞と付き合いながら、ずっとAを想いつづけていた。
だけど、知らないうちに及川と付き合って、Aは幸せそうだった。
それを知った時にはもう遅かった。
一瞬、目の前が真っ暗になった。
だけど、そのおかげで大事な事を思い出したんだ。
俺の身勝手な想いが自分自身を傷つけて、Aをも傷つけていた。
だから、やっとここまで来たんだ。
過程なんてどうでもいい。
目の前の事だけを見て、Aに言ってやろうじゃないか。
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「いい返事がもらえるといいわね」
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「はい」
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俺の気持ちは、あの時からずっとお前のことを想ってる。
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って、ちゃんとお前の目を見て言ってやるんだ。
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作者名：アルテミス | 作成日時：2018年6月17日 19時
