236個目の気持ち ページ13
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「.....私ね、2人が付き合ってたの知ってた。
うんん。わかってた。だけど、私もはじめに恋したの。
義父の暴力と元カレに追いかけ回されたて、
心身共に疲れた時に、はじめに優しくされて、好きになった。
けど、Aの好きな人で、彼氏のはじめを奪う事はできない。
ずっと悩んでたの。
でも、どんどんAがうらやましくなった。
とおるもそばにいる。
だから、はじめをくれたっていいじゃないって、2人に守られるAに嫉妬してたの」
『だから、一を奪ったの?』
そう聞くと、うつむく顔を上げて、大きな声でこう叫んだ。
「ちがう!奪おうなんて思ってない!
でも、あの時は、本当に苦しくって....
はじめがそばにいてくれないとダメだったの!
心の支えと、守ってくれる人がほしかった......」
『それでも、栞は私を頼らないで、はじめを頼ったんだね。
......私、少しだけ寂しかったんだよ?』
「......え?」
私の言葉にびっくりしていた。
それもそうだ。
彼を奪われて、絶対に許さない!ってのがセオリーみたいなもんだし。
でも、私はそんなセオリーなんて覆す。
『.....私さ。義父の暴力は話し聞いてたから知ってたけど、元カレの事は知らなかった。
ずっと、学校に来ないし心配もしてた。
けどね、ある噂を耳にしたの。
栞が、イカツイ人に追いかけられた所を見たって話し。
私、一回栞の家に遊びに行った時、義父の顔見て優しそうな顔だったから、
もしかしたらって勘付いてたの。
そんで、ホテルの近くの道路で2人がキスしてるのみて、そうなんだなって思ったの。
だけどね、少しは悲しかったけど、なんだかほっとしたの』
一呼吸して、清々しい雰囲気でこう言った。
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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時