235個目の気持ち ページ12
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「はーい。授業はここまで〜」
「よっしゃ!飯だ〜!!」
先生の言葉と共に、男子が騒ぎはじめた昼休み。
皆はいっせいに、いつも一緒に食べている友達のものに行ったり、
あるいは購買へと急ぐ人もいる。
「A〜 ご飯食べよ〜」
『うん!』
私もいつも一緒にお昼を共にする友達のもとへ行こうとした瞬間だった。
「A!」
『え?』
栞が私を呼んだのだ。
『どうしたの?』
「今日は一緒にご飯たべない?」
『え...?』
いつも、バレー部と一緒に食べてるのに。
どうしたのかと聞いてみた。
すると、栞は朝に見せたあの時と同じような神妙な顔付でこう返事をした。
「まだ、Aに謝りたい事があるから.....」
『.......わかった』
その言葉を聞いた時なんとなく言いたい事がわかった私は、友達に断り、栞と一緒に屋上へと向かったのだ。
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「...........」
『..............』
屋上に向かい、あまり一目がつかない場所で弁当を広げて黙々と食べつづけた。
もう、お互いの弁当が終りそうなのに栞は一切、口を開かない。
そして、お互いが弁当を食べ終わった時、やっと栞が口を開いた。
「A....」
『なに?』
お互いが持ってた箸を弁当の縁に立てかけて、
お互いが見合った時、栞はぼろぼろと泣きながらこう、口にした。
「.....ずっと、謝りたい事があったの。でもね、勇気が出なくって、ずっと苦しくって.....」
なんとなく、言いたい事はわかる。きっと、あの事だ。
『.....一を奪った事?』
驚く栞は、うんっと頷く。
「そう。はじめからどこまで聞いたの?」
『栞が、元カレに追いかけられた所を一と偶然会って、
一を栞があそこのホテルに連れていったところ。
そんで、2人とも一緒に寝て、それからは、まぁー言わなくてもわかるよね』
「.....うん」
すべてを知った話を本人に話すと栞はまた、ぼろぼろと涙を流した。
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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時