【HQ】２ 最終章 俺の気持ちを受け取ってください【及川・岩泉】

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７月１９日(土)午後１４時３０分 仙台付近海水浴場浜辺 ビーチバレーコート

ビーチバレーのルールは簡単に説明するとこうだ。
私達がやっている通常バレーとは違う。
6人制ではない、今回は２人制。
相手チームは２人。こっちは徹一人なので私が入る事に。
だからか、回りの観客は男２対男１女１でこっちが負けると思ってる。


「さぁ、ゲームをやろうぜ！俺達は余裕で勝つから手加減してやるよ？」
「あ、そうだ！ 彼女の揺れる胸でも見てようか〜？」


ニヤニヤして、イヤラしい顔。
けど、私と徹は余裕だ。


「あ、たぶん。見てる暇なんてないと思うんで」
『そうだね』


そう言うと「強がるなよ！」って茶々を入れるが強がってない。


『徹、ルール少し違うけど大丈夫？』
「大丈夫！俺を誰だと思ってんの？」
『はいはい、わかってますよ』
「Aこそ大丈夫？」
『私を誰だと思ってるの？』


ピーッと試合開始の合図がなる。
相手のサーブで始まり、私がいつもどうりのレシーブをして徹がトスをする。
そして、私は....


『レフト！』
「はいよっ！！！」


思いっきり踏み込んこんだ。砂が素足を絡めとられていつもより最高打点が低いがそれでも私の手の平にはボールがくる。

『...ドンピシャ』

思いっきり振りかぶり、一瞬でそのボールは２人の間を風を切るように地面に落下した。
私には見える。２人の驚いた顔。


「「はぁああ？！！」」
「A、ナイスキー！！流石っすね」


徹とハイタッチしながら、彼らの方を向いて一言いってやった。


『本番はこれからですよ？』


黒い笑みで笑うと、２人はやっとわかったみたい。
声が聞こえたから。


「きゃー！及川さん！！！」
「おい！青葉城西バレー部の主将コンビのプレー見れるんなんて最高だぞ！」


観客が騒ぎだす。そして、相手チームの顔は青ざめていく。


「俺の彼女、こう見えてエースなんで」
『さて、やりますか』


腰に巻いてあった布を脱いで放り投げ、試合の笛がコートに鳴り響いた。


.


.


７月１９日(土)午後１６時３０分 仙台付近海水浴場浜辺


『う〜ん！楽しかったね！』
「そうだね」


あの後、見事に私達は優勝した。
しかも、私達に勝負を挑もうと何人かと対戦してそれにも勝ち....


『今日の夕飯はBBQだね』


優勝商品はBBQセット。


『早く着替えて徹の家に帰ろう？ 生ものだし！』


そう言うと、徹はなぜかクスクスと笑うのだ。
私、間違った事言ってないけど？

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