【HQ】２ 最終章 俺の気持ちを受け取ってください【及川・岩泉】

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「俺、欲しい物あるんだ」
『何が欲しいの？』

この流れだと、いつも調子で「Aが欲しい」とか言うのだろう。


「うーん、秘密」
『はい？』
「だから、秘密」


言ってる意味がわからなかった。


「そう言われたら、買えないんだけど....」


そう言うと、なぜかふふ！っと意味ありげな笑い方をする。
そして、こう言われたのだ。


「ごめんね。今から言うから聞いてて？」
『うん...』
「Aの時間を俺にくれる？」
『...それはどういう意味ですか？』
「俺らは頭いいし、毎日ここで勉強した。もう、テストは大丈夫でしょ？」
『まあ、後は前日に予習すれば平気だけど....』
「だから、土日を俺の為に使ってほしいんだ」
『要するに、私の休日を徹に費やせと言いたいのね？』


そう言うと、子供みたいに「うん！」っと元気な返事をされた。


「だから、明日。俺の家に１０時に来て？お泊まりセットをもってね？」


そう言って、絡めていた指をより深く絡めて、首を傾げて愛おしい顔をされた。


『....わかった』
「よし！じゃあ、明日の為に体力温存でもう家に帰ろうか？」


そう言うと、席を立ち徹は伝票を持ってレジに向かった。


何をされるのだろう....


私は不安な気持ちなりながら、机の上にある教科書を片付けて急いでレジに向かった。

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７月１９日(土)午前１０時 及川家門前

パンパンに詰め込んだお泊まりセットが入ったエナメルバックを肩にかけ徹の家に到着した。
行く途中で、この二日間。何をされるのか考えて

きっと、前みたいに愛される日々なのだろう。とか
ずっと、徹の我が儘に付き合わされるのか。とか

変な事ばかり考えついた。
嫌だなーっとか少しだけ思ったのだが、実はウキウキと心が踊るような感情を持ち合わせているだ。


あー、徹の家に来るのって久々だな....


徹に告白した後。

「俺の家で愛したい」

っと言われたけど、猛が登場して話は強制終了とかした。
それに、私も退院して体力も落ちてるし、その後の激しい行為はできないし。


別にそれが楽しみだとかじゃなく。
３年間家デートで今は内緒にする事もなく堂々と外を歩ける。
簡単に言えば、外デートばっかで今回は退院後の初の徹の家で遊ぶ。
しかも、泊まりでくっ付ける。

あー 私は一の想いが完全になくして、徹を心から愛してるんだって思うと....

最近は徹に「愛してる」って言われないから、なんか不安なんだよね...

っと、落ち込みながらインターホンを押した。

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