【HQ】２ 最終章 俺の気持ちを受け取ってください【及川・岩泉】

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本当に、まだ子供みたいな事言うんだから....


「お前、及川子供だな.....って、思っただろう？」
『うん。思わない方が変じゃない？』
「ああ、俺も思ったわ....」


そう言う終ると、急に私の頭をポンッと叩き、なでなでされた。


『一、髪の毛が....』


少し乱暴でも、全然嫌にならない撫で方。
昔を思い出すような感覚に懐かしさを重ねていたら、一がこんな事を言った。


「お前も、及川に甘えろよ？
　あいつ、赤ちゃん出来たら俺の事もちゃんとかまってくれるかな？
　って、馬鹿な事言ってたからな...」
『あはは... 赤ちゃんが２人できたみたい....』


そう言うと、ははっと笑い頭から手をどけた後、最後にこう言った。


「お前達が、幸せな家庭をこれからも築いていく事を祈ってるな」
『うん、ありがとう』
「ああ。じゃあ、及川によろしく言っといてな」
『うん、送ってくれてありがとう！』
「ああ、またな！」


そう言って、一は荷物を私に渡して帰っていった。


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貴方の琢磨しい背中に、ふと思う事がある。


あの時、私が一を選んでいたなら....


私の運命はどうなるんだろうって.....



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『....あ！そんな事考える場合じゃなかった！』


馬鹿な事を考えた私は、ふっと家に入っていった徹達の事を思い出し、急いで家に入った。


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「ふふ〜！ 俺の娘は可愛いな〜 世界一可愛い！!
　だって、俺とAのDNAを受け継いでいるんだからな〜」
『ふふ！親バカ？』


そんな事をベットでぐっすり眠っている赤ちゃんを見ながら、顔がニヤけている徹に言うと、
彼はふふっと笑いソファーに座る私の方に近づきながら話しはじめた。


「親バカになるよ？だって、愛した人に似た可愛い我が子だもん」



そして、ソファーに着くと私の隣に腰を下ろしたと思ったら、
私の膝に頭を乗っけてじーっと私の事を見つめた。


「ごめんね。出産の日に駆け付けられなくって」
『仕方ないよ。試合の方が大事だもん』


徹は高校を卒業後、バレーの推薦で東京の大学に入学。
そして、大学卒業後、日本代表としてバレー選手になり、
今でもセッターとして活躍しているのだ。

私の出産の日も、試合が重なり来れなかったのだ。
でも...


「陣痛、痛かったでしょ？」
『うん。でも、一がそばにいたから大丈夫だったよ？
　栞の出産で慣れてて、陣痛を和らげるのに腰をさすってくれたから....』


徹が来れない代わりに、一が来てくれたのだ。

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