【HQ】２ 最終章 俺の気持ちを受け取ってください【及川・岩泉】

２１２個目の気持ち　夕凪side ページ22

夕凪side



「A、行っちゃたね...」

「ああ....」



きっと、徹の所に向かうAを少し悲しい表情で微笑む一。



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「行かせていいの？

　A、取られちゃうよ？」



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私がそう言うと、一は「ははっ！」っと笑うとこんな事を言った。



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「俺は、笑顔が好きだ」


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「え？」




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「あいつが笑うと俺は嬉しい。

　それが愛おしくって、ずっと見守ってやりたいって思うんだ」



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「そっか...」



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きっと、Aの事がまだ好きなのだろう....

それをわかっていたから、別れを切り出したに.....




「....けど、今は違う」

「へ？」




違うの....？



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「俺には、もう１人見守りたい奴がいるからよ...」




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そう言うと、正面に立ち、私の目を真剣な眼差しで見つめられた。

嘘でしょ...



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「この空気でこんな事言ったら、


　及川みたいに軽いやつだって思うかもしれねー....


　けど、この三年間....


　お前と過ごした時間は楽しかった。それに.....」


「それに....？」



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「.....今でも、お前と一緒にいて.....」


「はじめ.....」


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「Aへの気持ちはまだある。


　けど、お前と一緒にいたいんだ。


　時間はかかるかもしれねーけど、ちゃんとお前と向き合うし....


　あの時よりも、絶対に幸せにすると約束する。


　だからよ....


　もう一回、俺の彼女になってくれねーか？」




「うん...！！」



一の言葉は、私にとってなんだかプロポーズみたいに思えた。

そして私は、ずっと求めていた思われる愛を手に入れた....





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"貴方といると、自然と笑顔になれるの....."




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私は、A達と出会って本当によかった。

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