【HQ】２ 最終章 俺の気持ちを受け取ってください【及川・岩泉】

２０７個目の気持ち　岩泉side ページ17

岩泉side

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ずっと、Aが愛おしくって好きだった。

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お前を抱きしめて、好きだと言いたかった。



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けど、この数日間で俺は考えさせられた。



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寝ているAがずっと寝言で言い続けた言葉が俺の奥深くに刺さったからだ。




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「それに、お前は今でも及川が好きなんだろ？」


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『.....え』


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「ずっと寝ながら、徹って言ってたからな....」



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繰り返し徹と言って俺の手を握った時は、もう諦めがついたわ...



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『....夢の中で、ずっと徹に語りかけてた。


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　徹に言いたい事......』



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“徹が好き”



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って何回も言われたら、俺は手の施しようもないわ...



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「ああ。

　だから、今の俺の気持ちを受け取ってほしい....」



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俺が好きだと言っても、きっと俺の気持ちは受け取ってくれないのだろう。


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だから、言わせてほしい....



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「俺はお前の事が好きだ....


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　それは、もう違う意味で言わせてもらいたい....」



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お前と及川の幸せの為に、俺から最後の優しい嘘で俺達の関係を終らせてほしいだ....





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「....Aこれからも.......




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　”幼馴染み”として.....




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　俺のそばにいてほしい.....」


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『はい....』



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そう言って、Aは差し出された赤いチューリップの花を受け取とりながら、泣いていた。



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「俺の気持ちを受け取ってくれて、ありがとな...」


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『うんん....私こそ、ありがとね...




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大好きだったよ.....』



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「ああ、俺もだ....」




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恋人だった時も......



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幼馴染みの時も.....





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Aの事が好きだ。




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それは、今でも変わらねーからな。

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