206個目の気持ち ページ16
貴方side
1人になり、しばらくこんな事を考えていた。
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ここは、どこの病院だろうとか....
私は、何日間寝ていたのだろうとか...
そして、ネックレスは結局どうなったのだろうか.....
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色々と聞きたい事はある。
けど、今はなんだか頭がぼーとして眠い....
目を瞑り少し空気を体内に取り込もうした時、ある匂いが私の鼻をつく。
その方角に目をやると、そこには花瓶に生けてある赤いチューリップの花が飾られていた。
私は花瓶を取ろうと手を伸ばした時、
ガラガラ..っと扉が開く音がすると同時に一が帰ってきたのだ。
『あ、おかえり....』
「おう。
先生は他の病院に出張らしいから、まだ来ないだとよ。
後、おばさんも及川達も急いで来るそうだ」
『そっか。ねぇ、一....
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この花は一が?』
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そう聞くと、「ああ」っと言って、チューリップが生けてある花瓶を持ってきて、
ベットに備え付けてある机を起してその上に置いた。
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『よく、この時期にあったね...
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それに綺麗に咲いたまま.........』
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私は可憐なチューリップにうっとりした時だった。
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「お前の為に必死で探したからな....」
『え...』
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その時、あの時の記憶と雰囲気を思い出してしまった。
なぜなら、一は花瓶から一本の赤いチューリップを取り私に向けて言ったからだ。
『一....』
「お前が目覚めたら、この花と俺の気持ちをお前に受け取って欲しいとずっと思ってた」
そう言うと、一は優しい口調で語り始めた。
『あの日、この花を渡せないで俺達の関係は必然的に終った。
けど、俺はそれでもずっとお前の事を想ってた。
俺の事を好きじゃなくても、希望もなかったとしても.....
俺は一度たりともお前の事を忘れた事なんてない。
けど、俺はこの数日間でわかったわ....』
そう言って、片方の手で私の手を触りながら言われたの。
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「俺は、栞の事がほっとけない....
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それは、今でも変わらないって....」
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私の手を一の額に持って行かれると、彼の体温が感じられた。
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とても、暖かかった。
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「きっと、俺はお前を想っていても密かに栞が好きになってたんだ。
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それを、栞から別れるって言われた時に気づいちまった....」
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わかってたよ。
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そんな事言わなくったて....
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わかるもん....
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だって、その気持ちが私に痛いほどわかるから....
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アルテミス(プロフ) - みぃちゃん,mさん» 完成しました!!岩ちゃん編は明日からがんばります! (2017年8月20日 20時) (レス) id: e213d2cb80 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん,m - 及川さんVer完結、おめでとうございます!!やっぱり、及川さんはカッコイイですね!これからも頑張って下さい!! (2017年8月20日 20時) (レス) id: 04aa308079 (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス(プロフ) - 岩泉編を制作しました!とりあえず、1話だけで許してください! (2017年8月17日 0時) (レス) id: ad43ec9074 (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス(プロフ) - ユキヒさん» 本当ですか?!ありがとうございます(*^-^*)頑張って書いたかいがありました(T_T)ただいま岩ちゃん編を作成中なのですが、ページ数の関係でいつも見たいに文字でお知らせができないので、そのままツクールの機能で続編に移動になりますので、観覧してくれると嬉しいです (2017年8月16日 21時) (レス) id: e213d2cb80 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヒ(プロフ) - 大満足です!!とても素敵な作品をありがとうございました♪ (2017年8月16日 21時) (レス) id: 59197b5ece (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルテミス | 作成日時:2017年7月18日 0時