202個目の気持ち 及川side ページ12
及川side
「あの時、私に天使のような微笑みで何もかも許すような言葉を言われたわ。
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なんて優し心の持ち主なんだろう、仏さまかよって思った。
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その言葉に私も心が揺るいだの。
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けど、ふっと神崎さんに私は敗北したって思った時、
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少しでも驚かしてやろうって子供みたいな事を考えてしまったの」
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そう言って、自分のワンピースのポケットからある物を出した。
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「ネックレス?」
「そう、このネックレスが神崎さんを落下させた原因よ」
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そう言って、ぎゅっと握りしめて真実を語りはじめた。
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「私は神崎さんの目の前でこれを見せたの。
これは、徹と神崎さんをゆういつ貶める物だからね。
私は手を後ろに伸ばして、落とすフリをしたの。
それで、悲しがる顔を見れればいいと思ってた。
けど....」
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「まさか、それを取りに行くとは思ってなかったって事?」
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「ええ....」
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そう言う事か....
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俺の心がズキッと痛んだ。
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もし、俺がネックレスを作ってなければ....
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「自分でやって、神崎さんが落ちる事なんて思ってもなかったから....
だから、私は気が動転して助けられなかったのよ」
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「そうかぁ.....
ありがとうね、話してくれて」
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俺がそう言うと、中川はむっとした表情で俺に言った。
「どうして、怒らないのよ....」
「え?」
「どうして、神崎も徹も私を怒らないのよ!!」
そう言うと、俺の胸に飛び込んできて拳を胸に叩きつきながら嘆きはじめた。
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「徹は神崎さんが今でも好きなんでしょ!?
保健室で寝ている神崎に徹が愛おしい顔でキスして、愛してるって言った事....
私にも言った事もない言葉を聞いて、何もできない、
憎んで神崎を貶めようとした私をどうして怒らないのよ!!」
「玲那....」
「私は、神崎と同じよ!
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綺麗で明るくて、男子にもモテて....
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頭だっていいし、それなのに何が劣ってるの?
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神崎が徹と幼馴染みだけで、後は皆同じなのよ!!
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幼馴染みじゃなかったら徹だって私に....」
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「そんな事ないよ。
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それでも、俺はAに恋してる....」
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「え?」
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そう言うと、叩いた手は止まって驚いた表情に俺は淡々と喋った。
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アルテミス(プロフ) - みぃちゃん,mさん» 完成しました!!岩ちゃん編は明日からがんばります! (2017年8月20日 20時) (レス) id: e213d2cb80 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん,m - 及川さんVer完結、おめでとうございます!!やっぱり、及川さんはカッコイイですね!これからも頑張って下さい!! (2017年8月20日 20時) (レス) id: 04aa308079 (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス(プロフ) - 岩泉編を制作しました!とりあえず、1話だけで許してください! (2017年8月17日 0時) (レス) id: ad43ec9074 (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス(プロフ) - ユキヒさん» 本当ですか?!ありがとうございます(*^-^*)頑張って書いたかいがありました(T_T)ただいま岩ちゃん編を作成中なのですが、ページ数の関係でいつも見たいに文字でお知らせができないので、そのままツクールの機能で続編に移動になりますので、観覧してくれると嬉しいです (2017年8月16日 21時) (レス) id: e213d2cb80 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヒ(プロフ) - 大満足です!!とても素敵な作品をありがとうございました♪ (2017年8月16日 21時) (レス) id: 59197b5ece (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルテミス | 作成日時:2017年7月18日 0時