相澤先生のワンナイト (ページ17)

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17夜ページ17

カーテンの隙間から光が細く差し込んでくる。

目覚めた場所は、無駄に広いベッドの上だった。
下着しか身に着けていない私は、手近にあった掛け布団にくるまる。

「んっ、ん？」

もぞもぞと隣で何かが動いた。

「…寒い。」

下着一枚の相澤先生が、そこに横たわっていた。
寝ぼけた様子で、私が奪ってしまった掛け布団をグイグイと引っ張る。

申し訳なく思った私は、布団を相澤先生に掛けた。
そして、昨夜床に捨てた服を拾いに、ベッドから抜け出す。

「靴下、スカート、ブラウス…。」

拾いながら私はそれらを身に着けていく。

最後に玄関先で見つけたのは通勤鞄だった。
今は何時だろうと鞄を漁る。

スマホのロック画面に表示されるデジタル時計は、6：30と表記されていた。
キリのいい時間だなぁとしみじみする。

いや、待てよ。
今私が居るのは寮ではなく相澤先生の家だ。
始業時刻は8：30から。
ここから学校までの時間を考えると…

「ああああ、相澤先生！朝です！！相澤先生！！！」

身支度もほどほどに、私は布団に包まれた相澤先生をたたき起こした。

「…頭に響く…」

いつも通りの低い声で黙れとでも言うように、彼は頭まで布団を被った。

それを起こそうと、私はゆさゆさと相澤先生の上半身を揺らした。

「相澤先生〜朝ですよ〜」

「…わかった、わかったから」

渋々といった感じで、相澤先生は上半身を起こした。

眠そうな顔で、ボーッと私の顔を眺める。

「…ぉはよう」

ポツリと呟いた後、相澤先生は壁にかけられた時計を見た。

「…風呂入りたいだろ。服は俺のを置いておく。」

淡白に要件だけ告げた彼は、恥じらい無く下着1枚のままで布団から出ていこうとする。

「え、あ、相澤先生?!」

「なんだ。風呂入らないのか？それとも、学校休んで今から昨日の余韻にでも浸るか？」

ニヤニヤと満足そうに彼は口角を上げる。
もう！と言い捨てた私は、お風呂場へ向かった。

幸いにも、以前住んでいた家とお湯の出し方が同じようで、私は急いでシャワーを浴びた。