め ページ40
「Aコース!生物委員会5年、竹谷八左ヱ門くん。1年初島孫次郎くん。」
「Bコース!体育委員会6年七松小平太くん。1年皆本金吾くん。」
「Cコース!火薬委員会2年、池田三郎次くん。1年、二郭伊助くん。」
「Dコース!用具委員会3年、富松作兵衛くん。1年、福富しんべヱくん。」
「Eコース!会計委員会4年、田村三木ヱ門くん。1年、加藤団蔵くん。」
「Fコース!図書委員会5年、不破雷蔵くん。1年、二ノ坪怪士丸くん。」
「Gコース!作法委員会4年、綾部喜八郎くん。1年、黒門伝七くん。」
「Hコース!ゲスト忍者チーム!タソガレドキ忍者隊、諸泉尊奈門くん。ドクたましぶ鬼くん。」
「Iコース!保健委員会3年、三反田数馬くん。1年、猪名寺乱太郎くん。」
淡々とコース紹介を済ませた彼女は、にこやかに学級委員長委員会が不戦勝であることを伝えた。
そしてそのまま、勢いよく大砲が放たれた。
その音を合図に、全コース一斉に駆け出す。
全員の目的地は、もちろん借り物が書かれた封筒だった。
私はその後ろ姿を見守る。
選手全員がグラウンドを飛び出して封筒の元へ到着する頃、私はスコアブック片手に誰が最初にゴールするのか考えていた。
「Aちゃ〜ん!」
タッタッタッと土を蹴りながら、小松田さんが走ってくる。
その片手には、白い封筒が握られていた。
「Aちゃん、これ、借り物競走のお題が書かれた封筒なんだけどね」
ハァハァと肩を上下させながら、小松田さんはその封筒を差し出した。
私はそれを受け取る。
「全部の委員会がお題の封筒を手に入れたはずなのに、なぜか一通だけ余っててね」
私は封筒の裏表を確認した。
両面とも白いだけで、お題用の手紙にしか見えなかった。
「僕、これから審判の仕事があるから、これ持っててもらってもいい?」
忙しさからか、徐々に早口になっていく彼に、私はわかったと頷いた。
「ありがとう!それじゃ、よろしくね〜!」
墨付きの筆と白い用紙を持った彼は、「忙しい忙しい」と口にしながらゴール付近へと駆けていった。
私は手渡された封筒をジッと見つめる。
お題の封筒でないのなら、これは一体何なのだろうか。
好奇心に促されるまま、私は封を切った。
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く〜ちゃん(プロフ) - つときょさん» ありがとうございます!面白いって感じて頂けるのすっごく嬉しいです!!遅くなるかもしれませんが、絶対更新します…!(滝夜叉丸くん良いですよね!短編とかでぜひ夢主と絡ませてみたいです笑) (2020年7月8日 11時) (レス) id: 61072eb2ca (このIDを非表示/違反報告)
つときょ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。私はあまり転生系が好きではないのですがこの作品はとても面白くてついつい一気見しちゃいました!お体に気をつけてゆっくりでいいのでぜひこれからも更新してください!(できれば滝夜叉丸とかと絡ませてもらいたいです!) (2020年7月6日 22時) (レス) id: af8443efa9 (このIDを非表示/違反報告)
く〜ちゃん(プロフ) - ありすさん» コメントありがとうございます!温かいお言葉をかけて頂き、とても嬉しいです。今以上に楽しんで頂けますよう、更新頑張りますね…! (2020年6月22日 3時) (レス) id: 581cf551f6 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - コメント失礼します!面白くてサクサク読んじゃいました…!!夢主ちゃんが喋らない感じでお話が進んでいくのも新しくて新鮮で良いですね(*´ `)更新楽しみにしています! (2020年6月20日 12時) (レス) id: 876b37614f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:く〜ちゃん | 作成日時:2020年4月27日 2時