ILLUSION10 ページ10
翌日。私と雅治はめちゃめちゃ白石さんに謝られた。
白石「ほんまに金ちゃんが迷惑かけてすまんかったわ！」
A「いやいや、全然気にしてませんから！」
仁王「……ピヨッ」
雅治にしらけた視線を送る。……いや、あなたの仁王語は素人には通じないからやめて欲しい。
金ちゃんもお詫びとしてたこ焼きをくれたし私としては全然気にしていないのだけど。
3人でそんな話をしていると向こうから幸村さんがやってきた。
幸村「あ、A。ちょっといいかい？」
そう言って幸村さんは問答無用といった感じで私を連れ出した。
人気の無い所へ着くと幸村さんが少し焦っている様子で話し出した。
幸村「突然なんだけど今日の夜、肝試しをするんだ」
A「あ、もうそれは知ってます」
幸村「……」
なんだか初めて幸村さんを出し抜けた気がしてとても達成感がある。
しばらく黙っていた幸村さんは謎が解けたと言う感じでつぶやいた。
幸村「……さては仁王、見回りにかこつけてAとデートでもしたんだな……。あいつもよく考えるよ……」
……この洞察力の良さがやはり幸村さんだと思う。
幸村「まぁ、それはそれとして。Aに質問なんだけど、お化けとかって苦手かい？苦手なら脅かす側の役にまわってもらおうかとおもってるんだけど」
その質問に突如思い出す昨日の醜態。金ちゃん相手に情けなく悲鳴をあげかけた私の姿。……どうやら私はお化け等の類は苦手なようだと昨日わかったのだ。
A「……お化け？めちゃめちゃ苦手ですよ」
幸村「……へぇ、とっても得意？それは意外だね」
幸村さんの耳は腐っているのだろうか。ニコニコとした笑顔のままでそういうもんだから思わずイラッとしてしまった。
A「いや、苦手なんですって」
幸村「男子すら守れるほど得意？それは頼もしいね」
……私は幸村さんに抵抗することを諦めた。
幸村「それじゃあAには脅かされる側の役になってもらうから、よろしくね？もちろん二人ひと組だからきっと相手が守ってくれるよ。……Aという唯一の女子がいないと盛り上がらないからね」
最後に本音が聞こえた気がするのはなんでだろう。……四天宝寺の人と……ユウジは例外としてペアになったらどうなるんだろうか。だいぶ打ち解けたとはいえ不安だが。
幸村「それじゃ、夜にね？……たっぷり怖がってね」
ニコニコとした笑顔のままで幸村さんは去っていった。
……ほんと勘弁してくれ。
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アリス - 凄く面白かったです！ユウジがカッコ良かったです(*^^*)そして、光が切ない（泣）とても、文才がお有りですね！他の作品も、ぜひ読ませて貰います！楽しませて貰って、ありがとうございました☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆ (2016年1月11日 16時) (
レス) id: 676688d4f0 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃 - とても面白かったです (2015年11月11日 1時) (レス) id: 24069469b3 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃 - 財前泣かせるねぇ〜とニヤニヤしながら見ていました(笑) (2015年11月11日 1時) (レス) id: 24069469b3 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 飛鳥さん» ……そ〜ですか(*^^*) (2014年9月15日 22時) (レス) id: d93ad0d912 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 海姫さん» すすろさんはすすろさんです (2014年9月15日 21時) (レス) id: ca6f00a121 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飛鳥 | 作成日時：2014年7月17日 18時
