ILLUSION28 ページ28
Aside
さて。確かこれは変装のリアリティかなんかの実験と言っていた。
ならなるべく他人に悟られない方がいいということなのだろう。
……ならユウジに変装している私はなるべく四天宝寺の人との接触を避けるべきだ。
財前はちょっとしゃーないけど。
……でも小春さんにベタベタしていなかったらそれはそれで不自然だよなぁ。
そう思いながら廊下を歩き食堂へ向かっていると、早速小春さんを見つけてしまった。
……四天宝寺の人になるべく会わないという計画はどこへ行ったのだろうか。
A「おー!小春ぅ!朝から会えるとか俺幸せもんやわー!」
小春さんと目が合ったため、ユウジらしい演技で小春さんに抱きつく。
……日頃からこんなんとか私無理だわ……。
金色「まぁ、ユウ君おはよう!さあっ、食堂に行きましょう!」
そして耳元で小春さんが囁く。
金色「無理してユウ君の真似しなくてもいいわよ?黙っておいてあげるから」
……即バレやんけ。
ほんと、身内って怖いわぁ……。
仁王side
食堂で今俺は一人で食事をとっているはずだった。
……なんでブン太が俺の横にいるのかのう。
仁王「なんでブン太私の隣にいるの?ジャッカルはほっといていいの?」
皿の上にあまり料理を載せていない俺に比べたくさんの甘味をこれでもかとばかりに皿の上にのせ、口いっぱいに料理を頬張っているブン太がピースをして答えた。
丸井「俺はお前の親戚だぜ?別に問題ないだろい」
仁王「……あ、うん」
そういえばブン太はAのはとこかなんかじゃったのう……。
羨ましい。
……もしやブン太Aのことが好きだった……とかかもしれんのう。
ま、そんなことはないじゃろう。親戚なんだから。
食べ終えて皿を片付けていると、財前が俺の服の袖をくいっと引っ張ってきた。
財前「A先輩。ちょっと付きおうてくれません?」
仁王「?いいよ?」
何気なくそう返事して、財前についていく。
……昨日の会話から推測すると……いやいやいや、ないないない。
着いた先は空き教室だった。
財前、なんで自分の学校でもないのに知っとるんじゃ。
財前は真剣な顔で俺の方を見てくる。
……俺は男なのに財前のその綺麗な顔に引き込まれそうじゃ。
財前「……合宿も残り少ないからこの際に言っときますわ。……俺、A先輩のこと、好きっすわ。付きおうてくれません?……男女として」
そこまでを早口でいい終えたあと、財前は深呼吸した。
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アリス - 凄く面白かったです!ユウジがカッコ良かったです(*^^*)そして、光が切ない(泣)とても、文才がお有りですね!他の作品も、ぜひ読ませて貰います!楽しませて貰って、ありがとうございました☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ (2016年1月11日 16時) (レス) id: 676688d4f0 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃 - とても面白かったです (2015年11月11日 1時) (レス) id: 24069469b3 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃 - 財前泣かせるねぇ〜とニヤニヤしながら見ていました(笑) (2015年11月11日 1時) (レス) id: 24069469b3 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 飛鳥さん» ……そ〜ですか(*^^*) (2014年9月15日 22時) (レス) id: d93ad0d912 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 海姫さん» すすろさんはすすろさんです (2014年9月15日 21時) (レス) id: ca6f00a121 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飛鳥 | 作成日時:2014年7月17日 18時