ILLUSION17 ページ17
ちょうどその時、誰かが走ってくる音がした。
辺りを見回してみると幸村さんたちがやってきたのと同じ方向から柳生がやってきていた。
柳生「ようやく見つけましたよ仁王君!全く肝試しの最中だというのにあなたは突然居なくなって……」
仁王「プリッ」
なぜか雅治が柳生の前に正座して柳生がくどくどと説教していた。
……柳生、そんなキャラだったか?
幸村「……仁王はちょっと懲らしめようと思っていたけど……その必要はもうないみたいだね」
白石「まぁユウジはあとで毒手やな!」
一氏「毒手は堪忍やー!」
ユウジが白石のセリフにわざわざ金ちゃんのモノマネで返していた。……なんかこの芸の細かいところがとても良い。
その場にほのぼのとした空気が漂っていた。(肝試しの最中です)
しかし。
突然叫び声が聞こえた。その場にいた全員が声のした方を向く。
一氏「……この声は!小春や!くそっ、俺が小春のそばにおったら……っ!」
仁王「……お前さん、実はAより金色の奴の方が大事なんじゃろ」
一氏「そんなもんどっちも大事に決まっとるやろ!」
そう言い残してユウジは叫び声のした方へ向かっていった。
残されたわたし達はどうすればいいのだろうか。
互いに顔を見合わせ、そして頷きあい、誰からともなくユウジのあとを追ったのであった。
本来の目的はどこへ行ったのだろうか。
ユウジは玄関で見つけた。小春さんを抱きかかえている。そのとなりには私のペアである千歳さんもいた。
千歳さんも走ってきたわたし達を見つけたようだ。
なにやら興奮した口調で千歳さんが話してきた。
千歳「A!おったばい!」
A「……なにがおったとね?」
私の質問に千歳さんはキラキラした笑顔で答えた。
千歳「トトロに決まっとるたい!」
……一応もう一度確認したいけどここは、立海大付属。決して魔窟なんかでは……ない。
A「なんばいいよっとね。そげんなんおるわけなかやん」
千歳「いや。俺は見たばい……ほら!A、うしろ!」
千歳さんが私の背後を指さす。それにつられて後ろを振り返るとそこには黒い影が迫っていた。
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アリス - 凄く面白かったです!ユウジがカッコ良かったです(*^^*)そして、光が切ない(泣)とても、文才がお有りですね!他の作品も、ぜひ読ませて貰います!楽しませて貰って、ありがとうございました☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ (2016年1月11日 16時) (レス) id: 676688d4f0 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃 - とても面白かったです (2015年11月11日 1時) (レス) id: 24069469b3 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃 - 財前泣かせるねぇ〜とニヤニヤしながら見ていました(笑) (2015年11月11日 1時) (レス) id: 24069469b3 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 飛鳥さん» ……そ〜ですか(*^^*) (2014年9月15日 22時) (レス) id: d93ad0d912 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 海姫さん» すすろさんはすすろさんです (2014年9月15日 21時) (レス) id: ca6f00a121 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飛鳥 | 作成日時:2014年7月17日 18時