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数年後
『いらっしゃいませー』
「あの、チューリップってありますか？」
『もちろんございますよ』
少し奥の方へ誘導する
「じゃあこの黄色のチューリップで。お願いします」
『はい、かしこまりました』
慣れた手つきでラッピングし、お客様に渡す
『ありがとうございました』
ここは駅近くの花屋で、先月から働いている
前から少し、働きたいと思っていたからだ
ふと、時計を見ると、もう18時47分だった
急いで閉店の準備しないと……
「あの！」
後ろから大きな声で呼びかけられた
「まだ…お店やってますか……？」
少し肩で息をしながらサングラスに帽子の人が現れた
『はい、やってますよ』
「良かった……」
その人は安堵の表情を浮かべたあと、すぐはっとした
「今日、母の誕生日でして……」
『それでは、特別なものを作らないとですね』
どんな感じのものがいいか、どの花が好きかなどの詳しい事を聞く
「この花と、この花と…この花も良いですね」
『でしたらこの組み合わせもオススメですよ』
しばらくして、三種類のミックスの花束に決めることが出来た
『これでよし、っと。お待たせ致しました』
「すっごく綺麗ですね！ありがとうございます！」
お客様は目を輝かせながら、隅々まで見ていた
そんなに喜んでくれるとこっちまで嬉しくなってきますよ
それほどお母さんの事が大切なんだろうなぁ……
出口まで行くと、お客様は深々と頭を下げ
「本当にありがとうございました！」
お客様は転びそうなほど走って帰って行った
一気に疲れが襲いかかり、思わずため息が出る
既に19時30分を回っている時計を横目に、お店の看板を片付けた
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アルみかん(プロフ) - 愛さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！更新頻度凄く遅いので気長にお待ちください！ (2023年2月5日 23時) (
レス) id: e807c6316d (このIDを非表示/違反報告)
愛 - こんな時間にすみません。どんどん読み進めてしまいました。続きが気になります！是非更新をお待ちしております！ (2023年2月3日 4時) (レス) @page31 id: ef7ecaa883 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルみかん | 作成日時：2022年8月29日 23時
