父親 ページ39
〜星海坊主side〜
「はい、終わりました。」
「悪いな、A」
「いえいえ、これくらい当然ですよ。」
今日は久々に、愛する娘と宇宙で仕事。
1人だと1週間は掛かる仕事だったが、Aに協力してもらったお陰で、2日で終わらせる事が出来た。
だが、その最中に怪我を負ってしまい、Aに手当てをしてもらっていた。
「でも、珍しいですね。最強のえいりあんばすたーが怪我を負うなんて。」
「あー、お前が居るから安心して、意識がどっか飛んでったのかもな。」
「ふふ、お世辞でも嬉しいお言葉ですね。」
俺と離れて江戸で暮らし始めてからも、人間にしては化け物染みた強さは健在で、寧ろ数段強くなっている様に思える。
それに…ちゃんと笑った顔をする様になった。
俺の前で笑った事がない訳ではないが、幼い頃はどこかぎこちなくて、時には引きつっている様な顔だった時もあった。
16越えたあたりから、自然に笑った顔をする様になったと思う。
まるで、あの銀髪侍の所に居る、もう1人の娘みたいで、何とも複雑だ。
「星海坊主さん、1つ聞いても良いですか?」
「あ、ああ、何だ?」
「その…江華さんとの思い出、聞かせてくれませんか...?」
何でAがいきなりそんな事を聞いたのか、さっぱり分からない。
だが、熱い何かが伝わってきた。
コイツの問題なら、コイツ自身が解決すべきだ。
余計な詮索は、コイツには余計なお世話だ。
そう思い、素直に話した。
アイツと…江華と出会ってから、神威と神楽が生まれて…アイツが死んで、家族がバラバラになったところまで、全て。
「どうだった、何か参考になったか?」
「はい、ありがとうございます。…星海坊主さん、少し目を閉じて頂けますか?」
今度は何だと思いながらも目を閉じた。
ガサガサと聞こえ、Aがこちらに向かっているのが分かった。
Aに限って暴力は無いと思うが、少し身構えた。
何が来る…デコピンか?それともビンタか?!
子供にやる様な罰ゲームを想像していたが、俺の予想とは遥かに違っていた。
「星海坊主さん、やっぱり貴方は強い人です。家族との絆を断ち切っても、貴方は自分で在り続けた…だけど、何も切れてはいませんよ。貴方はまだ、3つの光が残ってる。だから…偶には父親になって下さい。いつだって、会いに来ます。」
ただ抱き締めて、言葉を述べただけなのに…
目から溢れ出てくるものを、止められなかった。
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アルナ(プロフ) - ハニーさん» 返信遅くなってすみません。こちらにもコメントありがとうございます!最近色々なアニメに目移りしておりますが、近藤さん愛だけは健在です! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 近藤さん大好き(*≧∀≦*) (2018年11月11日 9時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 黒にゃんさん» 遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます。私も同意見です笑 最近私情でなかなか書けないのですが、これからも見てやって頂けると幸いです。是非これからも、宜しくお願いします! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃん - いい話ですね。近藤さんには幸せになってほしいです! (2018年8月31日 7時) (レス) id: 77c8698518 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。どの話を選んでも、和んで頂ける様に頑張ってます!これからも作者共々、宜しくお願いします!私も銀魂2観たいなー笑 (2018年8月21日 22時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月23日 16時