看病又は世話 ページ4
〜貴方side〜
「痛たた...」
後日、見事筋肉痛に見舞われた。
痛みが想像以上に酷く、動くこともままならない状態だ。
「姉さん、朝食持ってきました。」
先程、なかなか台所へ姿を出さない私を心配して、新八が部屋に訪ねてきた。
そして事情を説明し、新八に任せてくれと言われ、今に至る。
完璧な病人状態で、羞恥心が芽生える。
「ごめん...ありがとう、新八。」
「気にしないで下さい。…でも、いくら筋肉痛とはいえ、姉さんがこんな状態じゃ、あの人が心配しますね。」
「え、あの人?」
本気で分からなかった。
そんな私に気付いたのか、新八は顔を上に向ける。
すると天井から、ガタガタと音がした。
…ネズミかな?
そう思った矢先、新八が口を開く。
「近藤さん、いつまでそこにいるつもりですか?」
「…ば、バレてた...?」
上を見ると、忍者のように潜んでいる近藤さんの姿が見えた。
「近藤さん、いらしてたんですか...!」
「Aさんが心配でつい...」
私の現状を知っているのは、新八だけの筈なのだが...妙は、今日は朝から仕事の準備があるから知らないし...
深入りするなと、心の声が聞こえてきたような気がした。
新八は、後はお2人でごゆっくり、と言いたげな顔をして退室した。
「こんな朝早くに、大丈夫なんですか?」
「出る前に、トシに言って来たんで大丈夫です。…それより、お身体大丈夫ですか?」
「お恥ずかしい話、全く動かせなくて...」
手くらいなら、少しは動かせると思ったのだが、
それに伴い、激痛が襲ってくる。
「じ、じゃあ...俺が食べさせましょうか...?」
そんな言葉が聞こえてきて、驚いた拍子に彼の方に顔を向ける。
彼の顔は、トマトのように真っ赤になっていた。
恐らく、私も。
「い、いえ!そんな失礼な事、お頼みするわけには...!」
「お、俺も恥ずかしい事言ってるのは分かってます!…でも、少しでも貴方の役に立ちたいんです。俺は、貴方の、こ、恋人だから...」
そう言い、真っ直ぐ私を見つめた。
私は、この目に滅法弱い。
「…すみません。今回だけ、お願いします...」
恥ずかしさも、身体の熱も抜けないまま、
顔を下に背け応えた。
284人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルナ(プロフ) - ハニーさん» 返信遅くなってすみません。こちらにもコメントありがとうございます!最近色々なアニメに目移りしておりますが、近藤さん愛だけは健在です! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 近藤さん大好き(*≧∀≦*) (2018年11月11日 9時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 黒にゃんさん» 遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます。私も同意見です笑 最近私情でなかなか書けないのですが、これからも見てやって頂けると幸いです。是非これからも、宜しくお願いします! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃん - いい話ですね。近藤さんには幸せになってほしいです! (2018年8月31日 7時) (レス) id: 77c8698518 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。どの話を選んでも、和んで頂ける様に頑張ってます!これからも作者共々、宜しくお願いします!私も銀魂2観たいなー笑 (2018年8月21日 22時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月23日 16時