思い疑い ページ25
〜銀時side〜
空気が、重たい。
朝の一件があったとはいえ、重過ぎる。
もう、どんな顔すりゃ良いもんか……
はあ、と溜め息を吐いた直後、Aが買い物袋の中を漁り始めた。
あった！と勢い良く取り出したのは、ずっとご無沙汰だった糖分…いちご牛乳だった。
此間まで依頼が全く来なかったもんで、一時的に余計な出費として省かれていた糖分が、確かに袋の中に存在していた。
どういう風の吹き回しだ...？
「買い物に行こうとした時、急遽依頼が飛び込んで来たんで、1人で行って来ました。その報酬で、久々に大きな買い物を！それは、その報酬の余りです。」
内緒ですよと、にっと笑ったコイツに、頭が上がらない。
"もう少しで居なくなる。"
そんな事実を、今だけ忘れさせてくれた。
「よし、頑張って作りますか！」
「お、今日は何だ？」
「ふふーん、すき焼きです！」
「ま、マジでかッ！…なら、早く帰らねえとな。」
よーいドーン！と、子供染みた合図で、一斉に駆け出した。
溢れそうな何かを払う為に。
「わあ！どうしたんですか、こんなご馳走！」
「おー！すき焼きアル！あの依頼主、そんなに太っ腹だったアルか！！」
久々のご馳走に、勿論ガキ共は舞い上がっていた。
それを聞いて、ババア共が上がり込んで来た。
折角だからと、Aと神楽はお妙まで呼んでいた。
今日は一段と騒がしくなりそうだ。
やれやれといった感じで、ふとAに目を向けた。
こうやって、
何て大馬鹿だと、近付いて背中を思い切り叩いた。
そうすると、笑って倍返しを喰らった。
まだ絶対に死なせねえ。絶対に、生きろ。
そんな俺の思いが届いたから、倍返し喰らったのかもなあ。
だから、疑わなかった。
今日、今から突然居なくなる事を。
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蝶華 - ずっとキュンキュンしっぱなしです！これからも応援しています！頑張ってください！ (2019年7月16日 20時) (
レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き見たいです(´･ω･`) (2018年12月26日 6時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルナ | 作成日時：2018年6月22日 20時
