【ONE PIECE】透明からどんな色に【サンジ】 (ページ12)

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番外編：Blue cigarettes ページ12

～Sanji side～

「あ、2人共お帰り！」

誕生日に、愛しのAちゃんとの念願のデートから戻ると、皆が目一杯の料理をバックに甲板で待っていた。

「いや～Aが連れ出してくれて助かったぜ！」

「いえいえ、寧ろ機会を下さってありがとうございました。」

ウソップとAちゃんのやり取りから、これは俺へのサプライズだと分かった。
朝にもう充分過ぎる程祝ってもらったし、もうこのデートで思い残すことはないと思っていたのに…

「さ、サンジさん、席へ。」

「Aちゃん…皆、ありがとな！」

本当…最高の誕生日だよ！！

「よーし、じゃあ今からプレゼントを渡すぞ～！」

『おお～！！』

皆が作った料理を頬張っている最中だったから、プレゼントという言葉に驚くしかなかった。
レディ2人からのプレゼントはもうラッピングから素晴らしい物が入っていると確信し、後で開けようと決めたものの、もう悶えに悶えた。
野郎共は、何というか……各々の個性が丸見えのラッピングから始まり、肝心の中身も個性が爆発していたが、俺が喜ぶ物と必死に考えている姿が目に浮かび、柄にもねェなと笑った。
ゾロにはまあ、期待はしてなかったから別にいいけど。

そして、Aちゃんの番が回って来て、デートしてた時とはまた違う高揚感が現れた。

「サンジさん、お誕生日…」

「うおおおおお～っ！！！」

『うるせェよお前ッ！！』

Aちゃんからのプレゼントを受け取る前に、大量の嬉し涙を流して、皆にツッコまれながら受け取った。

するとゾロが急に立ち上がり、急に言い出したことに耳を疑った。

「クソコック、本当の最後は俺だ。今日くらい、癪だが良いモンやるよ。」

「は？」

「A、ちょっと手ェ貸せ。」

「ゾロさん？！」

そう言うマリモは、Aちゃんに有無を言わさずに連れて行ってしまった。
アイツ、何企んでやがる…Aちゃんに何させる気だよ...

ゾロからのプレゼントをもやもやしながら待っていると、待たせたなとドヤ顔で戻ってきた。
余程いいモンくれんだろうなと言うと、やるよと背後から何かを露わにした。

それは、俺の想像だにしなかったものだった。

「………女神？」

「どうだ、"お前にとって"良いモンだろ。」

それは、言葉通りリボンでラッピングされた女神だった。
混乱している女神を抱き締め、振り絞ってゾロに言い放った。

「………お前優勝...」

「当然だ。」

ああ、すっかりしてやられたわ...