優しい手 ページ27
〜貴方side〜
「そうか、そんな事が…悔しいな…」
「Aちゃん…デク君…」
本当に、情けない…
救けると決めたのに、下に向けた顔を上げられない。
上げたら、涙が出てきてしまいそうだった。
「…通夜でもしてんのか。」
落ち込んでいると、相澤先生、基、イレイザーヘッドが、普段の覇気の無い表情で現れた。
私達の下まで来たところで、インターン中止を提言する予定だったと告白した。
そうなる事は、敵連合が関わると聞いてから分かっていたが、それでも救けたい。
そう思っていた矢先、イレイザーヘッドが頭に手を置き、緑谷君に、"まだ信頼を取り戻せていない"と告げた。
その一瞬の沈黙は、私にはとても冷たく、今までの彼の行い毎、見据えて悲しんでいる様に見えた。
やはり、駄目か…
よいしょと腰を落とし、緑谷君の目を見てもう一度口を開いた。
「残念な事に、ここで止めたら、お前はまた飛び出してしまうと、俺は確信してしまった。…俺が見ておく。するなら、正規の活躍をしよう、緑谷。」
分かったかと、緑谷君の胸に拳を当てた。
それを見ていた私も、思わず泣きそうになってしまった。
すると、ちょっと来いと手招きした。
疑問を抱きながらも、緑谷君の隣に立った。
「気休めを言う。掴み損ねたその手は、エリちゃんにとって、必ずしも絶望だったとは限らない。前向いていこう。」
『はい！！！！』
決意を固め、勢いのまま身構えた。
そんなイレイザーヘッドの姿を見て、切島君が一生付いていくと叫んだ。
帰り際に、先生に声を掛けられた。
何だと思って振り返ると、とても言い辛そうな顔をしていた。
「お前もアレだぞ。偶に緑谷みたいなとこあるから、冷静にな。」
「はい…善処します。」
そう言うと、私の頭に手を置き、無造作に撫でた。
ぶっきら棒だけど、とても優しい手だった。
そこでもう1つ頭に浮かんだのは、エリちゃんだった。
エリちゃん…必ず救ける…絶対にッ！
〜エリside〜
違う
ぜんぜん違う
『この子に何してるんですか？』
今までみんな、あんな風に触れてくれたことなんてなかった…
『大丈夫、この手を絶対に離さない。』
手…優しかった
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アルナ(プロフ) - (名前)さん» コメントありがとうございます！不定期ながら更新していきますので、これからも宜しくお願いします！ (2020年4月12日 20時) (
レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 面白すぎます！応援してます！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年4月12日 18時) (レス) id: 0a80c4d22b (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - ユリさん» コメントありがとうございます。面白いと言って頂けて本当に嬉しいです！どんどん出せるように頑張ります！ (2018年11月24日 9時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 面白いです。続きどんどんしてください。頑張ってください (2018年11月20日 7時) (レス) id: f266346369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルナ | 作成日時：2018年9月30日 17時
