混ざれリズム【テトラ】 ページ35
やって来た面倒な日・職業体験(第一回)。
第二かいがあるので恐ろしい。早く終わって欲しい。
私はそう思いながら適当に選んだ体験先であるなんでも屋『はしごたか』に、やってきていた。
あっという間に六日が経った。そして今日は、そんな忌まわしき職業体験の最終日。
さあ、さっさと泥犁の時間とカタをつけてしまおうか。
☆★☆★
「うわ、なんだこいつら?!」
『はしごたか』と外をつなぎとめる扉を開けて、店主が素っ頓狂な声をあげた。
何やってんだこいつという視線が店主に徐々に集まって行く。
そんな私たちの意見を代表して、四季冷夏が言った。
「どうしたんですか、ネイビーさん」
「い、いやあのね、なんか黒ずくめのやつらがね、なんか来てんの…」
黒ずくめの奴ら?ネイビーさんの言ってることが、脳味噌で変換できず、脳が早くもバグを起こす。
何言ってんだ、この店の店主は。
こんな冴えない店(ごめんなさい)やってるから、思考もさえないんじゃないか?
私の心が、ひとりでにネイビーさんに向かって罵詈雑言を浴びせ始める。
私は今向かっているちゃぶ台に向かってお茶を飲んでいた先輩も同じようだった。
罵詈雑言を浴びせているのかは知らんが、不思議そうにネイビーさんを見つめているのは一緒だった。
早くも声をあげたのはやっぱり四季冷夏だ。
生徒会に入っていることだけあって、率先してアクションを起こすことが出来るのはさすがだと思う。
「ネイビーさん、黒ずくめって…あ、まさか!」
その、閃いたかのような『まさか』で私の頭が再起動してカタカタ動き始めた。
黒ずくめ?もしかして…。そう思って記憶の糸を手繰り寄せてはちぎって行くうちに、サボった入学式の事がフラッシュバックした。
はっと息を呑む。目が見開かれた。その様子を、先輩が「大丈夫ー?」とみている。
そうか、あの日も黒ずくめの奴が…。
千切れた記憶の糸を手に、脳内で結論が出かけたその瞬間、バイクの音がしたかと思うとネイビーさんが叫んだ。
「うおおお、誰だてめえら?!」
「るせえな、さっさとどけな!」
視界には、散らかった店内に乗り込んで来たオーバードーズ三人、そいつらをなめるように困惑した様子で見つめるネイビーさん。
―判った。
オーバードーズか。
四季冷夏がはっとして、戦闘の構えを取る。同じく先輩も。
私は…どうだろうか。
「さあ行きな!」
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雨読@低浮上…?なのか?(プロフ) - まだ四十八話だったのですが、続編の考査編へ移行させていただきます!これからも宜しくお願い致します! (2020年7月26日 16時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨司@多忙(プロフ) - 更新しました。 (2020年7月10日 13時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨司@多忙(プロフ) - 更新します。 (2020年7月10日 8時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨司@元ユリイ(プロフ) - 更新しました。 (2020年6月30日 18時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
雨司@元ユリイ(プロフ) - お久しぶりです。更新いたします。 (2020年6月30日 17時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スカイハイ転生学園一同 x他9人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sakyomatsu1/
作成日時:2020年5月12日 16時