【リレー小説】スカイハイ転生学園！〜職業体験編〜

神の端くれ【土御門榛名】 ページ23

緑に囲まれた神聖な領域で、

私は名簿を確かめていた。

「一年生二人に、二年生が三人、か。」

今回の職業体験で、ここ、恐羅神社に

来ているメンバーである。私のクラス

からも二人参加しているし、もう一人

の二年生は天文部の部員なのでよく

知っている。彼女、箒で掃き掃除して

いるが、大丈夫だろうか……。いや、

全然大丈夫そうじゃないな。頭痛そう

だし、立ってるのも辛いだろう。

それでも音をあげないのは彼女の

プライドの問題なのだろうな。

他の生徒の様子を見てみると、

希望さんは散策から戻り、巫女服に

着替えていた。麗都くんも準備に

取り掛かっていたし、樹くんは本田さん

と何かお話しているようだった。

何気ない平和な光景。しかし、清廉

された空気を汚す気配がひとつ。

「神の領域を脅かすとは……余程の怖いもの知らずなのですね。」

これでも、私の前世の魂の一部は神

なのである。同業者の家を汚す輩は、

許せない。しかも、それで私の教え子に

手を出すのなら言語道断。

「魔は徹底的に払わなければ……。」

私は教師として、そして神の端くれの

転生者としてこれから起こり得る戦い

へと備えることにした。

怪しい影に惑わされるな【羽菜里　希望】→←病弱な彼女は胸騒ぎを覚える【レイス・ウィスルト】

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