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肋角*夕食(1) ページ23

今日は私と肋角さん以外の獄卒たちが任務でいない。
みんな今夜帰れるかはわからないらしい。
つまり、夕食担当は私になった。
なったというか、上司にごはんを作らせるなんて行為私にはできなくて自らキッチンに立った。…のだが

「あの、肋角さん、座ってて大丈夫ですよ?」
「む、いや何、今日の仕事は全て片付いたのでね。」
「そしたら先にコーヒー淹れましょうか?ゆっくりなさってください」
「気にするな、俺も一緒に作る。」

なんと肋角さんも作ると言ったのだ。
理由としては、斬島たちのも帰ってきたように作るから大量に作るため、人手があった方がいいだろうという肋角さんのご厚意だ。

「何を作るつもりだったんだ?」
「えと……今日は和食を…ホッケの焼き魚と煮物と、ほうれん草のおひたしを作ろうと思っています。」
「そうか、そしたら俺は煮物をやる。赫坂は魚を頼む。できたらほうれん草のおひたしやってくれ。」
「はい!」

私たちは料理に取り掛かった。
煮物の方が時間がかかるため、私は米を研いで炊飯器のスイッチを押す。
魚をグリルに入れ、おひたしを作る。

チラッと肋角さんを見ると、煮物の方も順調そうだ。
肋角さんは慣れた手つきで進めていく。すごく違和感だが、その姿はめちゃくちゃかっこいい

「私、肋角さんが料理しているところ初めて見ました。」
「確かに仕事が溜まっている時とかはお前たちがいる時は作ってもらっているがそうでない時やこうして全員がいない時は災藤とジャンケンして負けた方が作ったりしている。」
「そうなんですか…じゃあ肋角さんの煮物期待していますね!」

フッと笑って肋角さんは料理に戻る。
私は味噌汁も用意しようと、ネギと豆腐の味噌汁も作った。

「赫坂、味見を頼んでいいか?」
「はい!」

小付に入れられた煮物の出汁を味見する
めちゃくちゃ美味しい。あまじょっぱくて私が好きな味だ。

「美味しいです!」
「そうか、そっちもできたか?」
「はい!魚ももう焼けてます!白米と味噌汁つぎますね!」



「「いただきます」」

できたご飯を食べる。
斬島たちのは別で残してあるからここにあるのは2人分だ。

「肋角さん、煮物美味しいです」
「それはよかった、こっちも美味いぞ」
「ありがとうございます」
「こうしてるとなんか夫婦みたいだな」
「…んぐっ!?」

急な肋角さんの衝撃的発言に煮物に入っていた里芋を丸呑みしてしまい、咳き込んでしまった。

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作者名:ある人 | 作成日時:2021年1月15日 0時

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