音楽遊戯曲擬小説・２ (ページ49)

今日:16 hit、昨日:2 hit、合計:5,537 hit

タイトル、3 ページ49

小生、元々革命軍の幹部、四天王の一人じゃった。四天王になった当初は、研究室は前任が使っていたため、研究がメインではなく、戦闘がメインじゃったな。懐かしい話だ。先代の王家から、小生は革命軍にいた。

そのあと、研究棟に移ったが、何故か前任の者と会うことは無かった。恐らく前任ではなく、小生の存在の方が隠されていたんだろうな、小生の研究は"悪いこと"に使われたのだから………

そうだ、そそのかされて改造人間のパーツや薬を編み出してしまったのはこの小生だ。今の革命軍の改造人間の荒廃っぷりの原因は全て小生のせいだ。

しかし、前任が何をしていたのかは小生全く知らない。実は今も分からないままなのだ。なにせ前任の研究室はある日突然爆発で吹き飛んだという話じゃないか。その時は既に革命軍から距離を置いていたから、詳しいことは闇の中なんじゃがな……研究が失敗して、恐らく前任は死んでしまったのではないか………とも、小生は思っとる。

革命軍の王家に新しく王の後を継ぐ息子が生まれた。皆で祝ったよ。その時の革命軍はまだ良かった。というか、革命軍と呼ばれるようになったのは、ゲッハが王として即位してからだ。それまでは"宝石の帝国"と呼ばれておったぞ。

このことを言って良いのか分からないが、ゲッハは正統な王族ではない。じゃあ王家の息子は何処へ？そりゃあ、追い出されてしまったんだ。多分まだ息子さんは小さかったろうな、でも、いつぞやか
追放されてしまっていた。

ゲッハのせいで自分の研究が悪いことに使われていると知った時から、小生革命軍から抜け出したのだ。その時革命軍の外では王家VeRTEX一族を滅ぼそうとする人間で溢れ返っておった。今で言う、魔神狩りの時期じゃな。

その時小さいながら魔神の全てを理解し、魔神に味方した少年がいた。それがガラクタじゃ。小生は最初は傍観していたが、ガラクタと魔神は似た境遇で繋がっていることを知った。

そしてあの日、ガラクタが"真の力"を使った日、maimai世界は壊滅的な被害を受け、勿論革命軍は一度吹き飛んだ。小生は無事だった。ゲッハは、被害を受けた。

小生は、その惨事を全て見たあとに、ガラクタと魔神………ウェルを引き取ることにした。ガラクタ邸を間借りして、両親のいないガラクタとウェルを精一杯世話した。ガラクタは立派な青年になったし、ウェルもウェルで可愛らしく、強く育った。