謀反 ページ46
看守数名に半ば強引に連れられ、きたさたちはとても豪華な回廊を歩いていた。左右に飾られている人間を型どった宝石の彫刻は見事なもので、まるで"本物"であるかのように見えた。
しばらくすると、また重たそうな扉の前に、3人は立たされた。
「この先にゲッハ総帥がいらっしゃります。くれぐれも、失礼の無いように」
きたさ「は、はぁ…………」
そういうと看守は何度かノックし、扉を開く。そこはとても広いホールであり、大理石の床、ステンドグラス………と、何処かの教会を思わせた。
「ゲッハ総帥、牢獄の者達をお連れしました」
看守が奥の物書き机に座る青年に向かって言う。青年は下を向いており、手をあげて返すだけだった。
きたさたち3人が通され、扉が閉められると、青年は顔を上げた。
そしてまず3人はあまりの顔の美しさに息を飲んだ。
まださ「………すげぇ、あそこまで顔立ちが整ってるやつもいるのか」
きたさ「なんかの美術品みたいだね、ガラクタとか、システムみたいだ」
はたラク「…………あの顔に魅せられてるんだな、了解って感じだ」
ここは彼の執務室兼応接間らしい。にしても広い、広すぎる。ガラクタ邸も十分広すぎたのだがここもまた破格の大きさできたさたちは地球にいたころの自分の家が本当に狭かったと錯覚してしまいそうになった。本来はきたさたちの実家が通常サイズで、ゲッハやガラクタの家が大きすぎるだけなのだ。
そうこう考えているうちに、青年が口を開く。
「ようこそ、革命軍へ」
そして3人は手前の応接机に案内され、かけた。
ゲッハは見た目はそこまで悪い人に見えなかったが、この人があんな兵器を作っているならば、本当に人は見かけによらないな、ときたさは苦笑いした。
「はじめまして。ちゃんと顔を合わせて話す機会は今回が初めてでしょう。僕が、革命軍総帥、「Get Happy」、周りの者からは、ゲッハ総帥と呼ばれている」
きたさ「………………」
ゲッハ「まぁ、今回こんな形で捕らわれてさぞかし驚いているでしょう。安心してください、まだ処刑等、直接の手は僕からは下しませんよ」
はたラク「…………季曲。季曲は、どうしたんだ。ここにはいないな？俺には解るぞ」
はたラクが腹から絞り出すような声を出す。
ゲッハ「捨てました」
それには3人とも拍子抜けした。
はたラク「は＿＿＿＿＿？」
ゲッハ「聞こえませんでした？捨てましたよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：キテレツ | 作成日時：2018年3月8日 9時
