家族は甘え、8 ページ37
ウェル「マイティも、そこのベッドによこにさせたほうがいいんじゃない？」
システム「そう、だな」
システムは青と赤の宝石になってしまったアメイジングをベッドにおろした。
シトラスがそこに駆け寄り、ベッドに突っ伏して泣き始めた。
シトラス「マイティ………頑張ったな…ごめんな」
パノプ「………ゲッハの能力はSYNKと密接に関係している。シトラス、お前のSYNK相手はアメイジングだったな？」
シトラス「あぁ、そうだ。それがどうした？」
パノプ「SYNKを注げ。二人のSYNKが97%以上なら治るかもしれないぞ」
シトラス「ひっ、97%もねぇよ多分！」
あまりに酷な条件にシトラスが悲鳴をあげる。
パノプ「アメイジングが惜しくないのか！」
パノプが少し強めに言う。
シトラス「ぐっ…………分かったよやるよ！！！」
シトラスは諦めたのか何なのか、アメイジングの手を握り、橙と赤のオーラをアメイジングに精一杯流し込んだ。
この世界において97%以上のSYNKはバカほど貴重だ。お互いの戦力的にも、相性的にも、97%以上はほぼほぼ運命の相手扱いしてもいい。
明確に確認されていないため、記録上はないとされているが、100%のSYNKも実際は存在しており、そのSYNKを持つのはカリバーンとフレグランスだと言われている。そう、伝説の2人だ。つまり、その遺伝子を継いだきたさとまださは100%SYNKを出す可能性がある、と博士は言っていた。
今まで身内で確認された97%以上のSYNKは、グロリアスのSYNK、ガラクタのSYNKにとどまっている。かなりの戦闘をアメイジングと共に重ねてきたシトラスだが、少し自信がなかった。
アメイジングの腕が、氷が溶けたように色づき、暖かくなる。しだいにそれは身体全体に広まり、やがてアメイジングは目を開いてガバッとシトラスに抱きついた。
アメイジング「んー！シトラスあったけー！」
シトラスは驚きで目を見開くも、力が抜け、安堵の涙がぼろぼろと零れた。
シトラス「マイティ………良かった。俺たちのSYNKは、強い」
ガラクタ「97%SYNKが、また増えた。僕たちの仲間入りだね、二人とも」
アメイジング「なんだか良くわかんねぇけど、やったんだな！シトラス！」
シトラス「お、おう」
矢張、俺には彼が必要だ。
ガラクタ「よし、次は季曲をなんとかしようか」
パノプ「任せてくれ。そして宝石になった曲はSYNKが関係していることが明確になった。これは今後の突破口になるな」
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作者名：キテレツ | 作成日時：2018年3月8日 9時
