そして、少年王らは出会った。 (ページ6)

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episode 6 ページ6

この世は、回避できない運命というもので出来ている。

バルサがチャグムが川に落ちたところに居合わせたのも、アルスラーンが王太子という身分にされたのも回避できない運命である。

だが、数奇な運命同士は惹かれ合う＿＿いや、引かれ合うなどと、誰が予測しただろうか。

チャグムは、最近、新しく出来たヨゴノ宮の近くに穴が空いたことを感じていた。

その穴は、決して大きくはなかったが、他のどの穴の側を通ったときよりも、魂が引かれるのを感じていた。シュガに相談すると、早速トロガイに伝えたらしい。

なんと、トロガイたちがやって来ることになった。
どれほどチャグムが喜んだか！

チャグムの即位後、呪術師は、以前ほど邪険にされることはなくなった。天子たる現帝を大いに助けたのは呪術師である……という話が広まったからだ。

それで、またチャグムの身に何かあったら大変だと、トロガイたちがやって来ることになったのである。