そして、少年王らは出会った。 (ページ3)

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episode 3 ページ3

ところ変わって、新ヨゴ皇国。

遷都もある程度目処が立ち、元・光扇京の復興も進んできた。

しかしチャグムはやらなければならないことが山ほどある。

シュガとともに様々な仕事を片付けながら、チャグムはあくびを噛み殺した。

妃と仲睦まじくやっている、わけではない。チャグムは即位してしばらく経った今でもまだ1人も妃を娶っていなかった(だいたい、チャグムは、妃は一人で十分だと思っている)。

ではどうしたのかと言うと。

「最近なんだかお疲れのようですね、陛下。やはり、政務の量を少し減らした方がよろしいのではないですか？」

そもそもこの国の帝というのは、真綿にくるまれたような存在で、ここまで実務を抱えているのはチャグムが史上初である。

「いや、それには及ばぬ。わたしには、この国を導く責任がある。一度決めたことを翻したくはない。

それに、最近寝不足なのは、政務のせいだけではないのだ。」

「ほう。恋わずらいですか？」

珍しくシュガがからかってくる。しかしシュガとしては本当は、帝の恋わずらいなど厄介ごとでしかない。国の頂点に立つ者に、好いた者を娶る権利など、無いに等しいのだから。

しかし、真面目な顔で違うとチャグムは言う。

「なんだか、最近また、ナユグを近くに感じるのだ。」

それを聞き、シュガは顔をしかめた。

慌ててチャグムは言う。

「いや、感じるだけで、惹かれるとか、そういう感じではないのだ。」

「そうですか」

しかしくれぐれも気をつけてくださいよ、とシュガは念を押した。