浮気されてるので浮気しました。[HQ]

13*大人の階段二段飛ばし?! ページ14

及川徹side


キスすると、照れて視線を彷徨わせるから
それを捕まえて目を合わせるのが好き。

逃げられない、敵わないって顔をするのが可愛くて仕方無い。


慣れちゃった、のかな…
今日のAはじっと俺を見るし、少し開き受け入れようとする唇に俺がドキドキしちゃった。


俺の可愛いAもそろそろステップアップしてもいいの…？



穢れてないって言うか擦れてないって言うか周りの子達とは違う。

初めて意識したのは去年の文化祭。


マッキーが行きたいって言うから弓道場に行ったら矢を射る姿があまりにもキレイで目を奪われた。


弓道部だからなのか姿勢もよく、黒くて長い髪や真剣に一点を見つめる青味がかった大きく少し釣った目。
タイプの子がそこに居た。


マッキーの幼馴染らしく、イヤイヤ紹介してくれたっけ。

珍しく頑張っちゃって冬頃に付き合う事が出来た俺の宝物。


弓道をしている時の凛とした姿も、普段見せるどこか危なげな無邪気な姿も。
大切にしたいって思った。



*


｢なんかAが大人になって来た…｣


部室で愚痴ればまたかよ、と岩ちゃんは聞いてくれない。
マッキーもマッキーで俺の浮気を知ってるからいい顔はしてくれない。


浮気は浮気で、Aは本気なのに。




｢高校2年は多感な年頃だからネ｣

｢まっつん〜！
キスしたのね、さっき。反応がいつもと違って、あれー？って。可愛いは可愛いんだよ！｣

｢へぇ、そう。｣

｢興味持ってよまっつん！｣



一瞬、部室の奥で着替えていた国見ちゃんと目が合うも視線の居心地の悪さに俺は目を反らした。

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