先生。 7th【K.N】

Lesson.273 ページ4

お昼休みが終わって



まばらだけど美術室に人が集まってくる。




奈留ちゃんは街とかによくいる似顔絵屋さんみたいな絵じゃなくて


鉛筆で綺麗にデッサンした似顔絵を描く担当で




私はその人をイメージした抽象画を描く担当。




…




だけど



やっぱりね人来ませんよね。



奈留ちゃん含む似顔絵テームはさっきからお客さんがいるけど…



抽象画チームには人はいません…






あっだけど隣の先輩はお友達が来たみたいでお友達の抽象画を描いております。






私？オトモダチいないのかって！？




聞かないで。




人付き合い苦手なんです。




友達なんか勝利と風磨と奈留ちゃんしかこの学校にはいません。



あっ風磨はお昼に友達とバンド組んで演奏したらしいよ


…見に行ってないけど



ごめん、風磨！



だからきっとそのバンドメンバーと回ってるだろうし…



勝利も神宮寺くんたちと文化祭回ってるだろうし…



わざわざ美術室なんかこないと思うし…









お客さんが来ないのをいいことに悶々と一人で考えてると




なんだか周りがざわざわしてきた気がする



あれっすね



だんだん美術部も人が増えて盛り上がってきたんで…



「Aー」



「へっ！？」






…先生じゃないすか


中島先生じゃないすか…






先生、本当に来たんですね。









それに忘れてました。



あなたがよくおモテになること。





校内を歩けば、女子がキャーキャー言うこと…。




「いっいらっしゃい…。」



小さな声しか出なかった。



「そんな小さい声じゃ誰もAんとこ寄ってこないぞ？」



って笑って




先生は私のブースの前の椅子に座った。

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