先生。 7th【K.N】

Lesson.291 ページ22

「…体育祭に友達と二人で屋上なんてさ？

サイコーに青春じゃない？」



先生は私が体調が悪くないとわかってゆっくりとしゃべりだした



「…そう…ですかね。」




もしかして



行進に並んでたときのこと気にしてる？





「なぁ？奈留？」




「はいっ！！青春に屋上はつきものです！！」



「だよな…」



「はいっ！！」


元気いいなぁ…奈留ちゃん



「じゃあそろそろ俺行くわ。午後も頑張れよ？」



時計を確認した先生はドアの方へ向かう




「…綱引きしか出ないですよ。」



「バーカ 勝利が走るだろ？…長距離応援してやれよ うちのクラスの戦力なんだから。」




先生 生徒にバーカって…




べつにいいけど









それより






中島先生の口から勝利って単語が出るのドキッとするのなんとかしなきゃな




「わかってますよ。」




「じゃあ 奈留ーAのことよろしくねー！！」



「はーい！！」



中島先生に声をかられた奈留ちゃんは嬉しそうに返事をする。






先生はスタスタと扉に向かい

振り返ることはなかった。







まぁ…当たり前ですけど…









『Aのことよろしく』なんて









なんてさ…









やめてよ中島先生









勘違いしそうになるよ…先生。









「Aなんか最近中島先生と仲良くなっ…えっA！？」




「奈留っちゃ…ゴミ！…ゴミ入っただけだから…。」





私の目からは



大粒の涙が溢れて止まらなかった。









こんなに






こんなに苦しいんだ。




‘恋’するのって

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