先生。 7th【K.N】

Lesson.271 ページ2

みんながあたふた準備するのをぼーっと見ていた。




仕事サボってるわけじゃないよ？大道具の係りの子みんなこんな感じだから！！






「これAが作ったんだよねー？」



「へっ！？」




突然の中島先生はキツイっす。




「何ボーとしてんだよ。本番もうすぐだぞ？」



ぼーっとしてません。



とてもさっきまであなたのこと考えてましたなんて言えません。




「大丈夫です。大道具おくだけなんで。」



あぁなんでもうちょっと可愛く言えないかなぁ




「置く場所間違えんなよ？

一個おく場所間違えると全部狂うんだから」




「大丈夫です！！…ってか先生はこんなとこで油売ってないで練習したらどうですか！？」



「だねー。…あっじゃあ最後に一つ。」



「なんですか？」




「美術部、美術室？」



「…早口言葉ですか？」



「ちげぇよ。美術室で展示やってんだろ？」



「はい。展示と企画やってます。」



「ふーん。」



そう言うと私の返事を聞かずにふらふらーっとミニバンドの方へ戻っていった。





何…先生くるんですか




美術部の文化祭の出し物は



作品の展示と




人物画が得意な子は似顔絵を描いて


抽象画が得意な子はその人をイメージした絵を描いてプレゼントする企画をやっている。




もちろん私は抽象画の担当…




えっ




先生くるんですか？






…ドキドキと高まる胸に



「担任なんだから、クラスの子の部活展示周りくらいするよ。」





って言い聞かせた。

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