先生。 7th【K.N】

Lesson.270 ページ1

「バンド隊大丈夫？」



「今チューニングしてる！！」



「演者衣装の準備できた？」



「大丈夫！！」





あれよあれよと


時間は過ぎて






文化祭当日



出番まであと30分。




私たちは教室で出る準備に追われていた…。






「Aちゃん最初のシーンでこれ舞台に出してね？」



「了解です。」




私もダンボールで作った大道具の設置と撤去の仕事があって…




あっダルいとか思ってませんよ？






準備中にミニバンドの練習見るのを楽しみにしてたのに




途中から第二音楽室が借りれることになってミニバンドは教室で練習をしなくなった。




バンドの子たち毎回楽器運んでくるの大変そうだったからよかったかも…とか思わないよ？




中島先生のピアノ…見れなくなっちゃった…



としか思わないよ？







先生のキレイな指が鍵盤を撫でる。



すると華麗な音楽が踊りだす




先生はすごく楽しそうにピアノを弾きながら、




歌を口ずさむ





なんならもっと大きい声で歌ってくださーい



先生、弾き語りしてくださーい






そんな想いは届けないまま




先生たちは第二音楽室にいっちゃったんだよね





本番が近くなって合同で練習するようになったら


また会えたんだけど…



もっともっと先生は楽しそうにピアノを弾くようになってて





あぁ…ずっと練習見てたかった！！って後悔した。






…んで今日？



本番ですよ




みんなは「本番だ！頑張ろうね！」



っていうテンションだけど



今日で中島先生のピアノ弾く姿が見れなくなる…って




さげぽよ〜な感じ



何年前かに流行ったギャル語使っちゃうくらい




テンション下がってるよ

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