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「いやそこはメイド喫茶だろ！」
「なんで女子だけそんな負担大きくなるわけ？意味わかんないんだけど！」
期末考査が終わって落ち着いた頃、教室内は戦争と化していた。
夏休み明けの9月にある文化祭の企画展を決めるためだ。
私は期末考査もなんとか菊池くんのおかげで平均点付近を死守し追試を免れたことを喜んでいたが、まわりはそれ以上に文化祭なるものが大事らしい。
「ねー喫茶喫茶ってさここは王道のお化け屋敷でしょ！」
「お化け屋敷は毎年3年生がやるって決まってんの！」
うちの文化祭はオープンなので外からも参加が可能だ。
初めてのオープンの文化祭になる人も多いだろうから熱が入るんだろう。
「文化祭ってさ、休んだら欠席になるのかな？」
教室が戦争と化しても、相変わらず冷たい私たちはそんな話をしている。
「どうだろ？単位認定とか関係なさそうだから休んでもいいんじゃない？…いでっ。」
「聞いたからな。文化祭に休みの電話入れてきたら真っ先にサボり疑うぞ？」
「…いって。」
菊池くんは二宮先生が持っていた資料で頭を叩かれた所をささすっている。
「暴力は問題ですよ、二宮先生。」
「柏崎…プリント3枚の束くらい痛くもかゆくもないよ。大げさだな、菊池。」
「痛くはないですけど、なんか反射で。あっ俺ゲームとかやっててプレイキャラが攻撃受けたら痛ッ！とか言っちゃうタイプなんで。」
「それは、俺もかな。」
ゲーマーと有名の二宮先生は教室の会議そっちのけで菊池くんと最近発売された有名ゲームについて語り合っている。
「でいいですよね！二宮先生！」
「えっ？」
「聞いてなかったんですか？歴史カフェにしましょう！ってなったんですよ。歴史カフェ。」
私たちが違う世界に入っている間にある程度の目処がついたみたいだ。
「歴史カフェ？」
「そうですよ。戦国時代とか明治とか？縄文でもいいなぁ。そういうコンセプト歴史カフェ。」
やっと進学校らしい回答が出たらしい。
「それ、みんな違う時代なの？」
「の方が面白いじゃないですか。で、今からみんなで担当元号を決めます！イェイ！」
二宮先生先生の「まぁいいんじゃね？」という一言で次々と元号が決まっていく。
「俺旧石器時代！」
「旧石器時代って裸？」
「えーそんなことしたら大問題だよ。」
「あれじゃない？ワラ編んだ服みたいな。」
やっぱり、とても県内でも有数の進学校の会話とは思えなかった。
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作者名：日向(ひなた)
| 作成日時：2018年8月8日 19時
