chemical-62- ページ13
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「二宮くん。」
「なんだよ…離せよ。」
二宮くんの声はか細くか弱く
私の手をきゅっとつかんだだけで剥がそうとはしなかった
「ごめんね。」
「何に謝ってんの。」
「わかんないけど…なんかいろいろ！」
「…。」
「私は何回も言うよ？私は相葉くんのこと恋愛目線で見てないし
相葉くんのために科学部に入ったんじゃない。」
「…」
「二宮くんが信じるまでずっとずっと言う。
洗脳してあげる。」
「堂々と洗脳宣言かよ。」
今日の二宮くんはいつになく饒舌で
いつになく口が悪くて
そして
いつになく弱い…気がする。
「そう…思いたいよ。」
「えっ？」
喋ったのは二宮くん
ふるふると震える声だった。
「今までの女はまぁーくんのこと好きって聞いても
あぁそうか…またか！って
しょうがねぇ…って思ってさ」
「うん。」
「でもお前はまぁーくんの話しした時
すげぇ嫌って思った。」
「うん。」
「これを人はきっと恋と呼ぶと思うんですけど
どうですか？」
いきなりご丁寧な質問が来て
「存じ上げません。」
半笑しながら返した
「星空の下で告白とか夢じゃないの？」
「こんなに男の子が泣きじゃくってるのに？」
「…」
あっ黙っちゃった。
「二宮くん。ありがとう。」
「俺フラれるの？まぁそうだよね。何も君に好かれるようなこと…」
「フラないけど答えることもできない。」
「は？」
「二宮くんには自分の気持ちに区切りつけて、私が相葉くんを恋愛対象としてみてないことを信じてもらわなきゃいけないし
私は二宮くんのことをしっかりと受け止めなきゃいけない。」
「ん。」
「だから…時間をください。」
「わかったよ。」
満天の星空という非現実は
少しだけ心の化学変化を引き起こすのかもしれない
…少しじゃない
だいぶ…かな
二宮くんの心がみえた
少しわがままで子供っぽい
すごく傷つきやすくて
もろい二宮くん
新しい二宮くんを知った私は
もう一度二宮くんを知り直す。
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日向(ひなた)(プロフ) - めろん。さん» めろん。さんコメントありがとうございます(泣 陰キャラなのに実は…！？な二宮くんが書きたくてこうなりました。楽しんでいただけたようで嬉しいです！！二宮くんのお話はしばらく書かないかもしれないのですが…また機会があれば遊びに来てください(土下座 (2018年4月6日 14時) (
レス) id: e0b244e93d (このIDを非表示/違反報告)
めろん。(プロフ) - 陰キャラ科学部二宮くん堪能させてもらいました！恋愛に不器用な二宮くんかと思ってたら意外と男の子で…すぐ抱き寄せて耳元で囁くなんて高度な技術を…（笑）とても楽しませてもらいました！またお話読まさせてもらいますね！お疲れ様でした！！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: 22a17272cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日向
| 作成日時：2017年8月8日 17時
