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潤side
救急車で掛かり付けの病院に向かう
和……和……
いつもと違う発作に動揺を隠せないおばさん
カタカタと震える自分の体を抱きしめ
和母「……神様……和を助けて………お願いします…和を…私達から奪わないで……和……和……ｶｽﾞ…」
和の無事を祈る……必死に祈る……
和……逝くな…
まだまだ、沢山…楽しい事あるよ…
横と錦と俺と和で…学生生活楽しむんだろう？
こんなところで……終われないだろ…？
和……頑張れ…
大好きな家族……泣かすなよ……
おばさんの背中を擦り
潤「…おばさん…和は強いよ……だから…絶対に死んだりしない……絶対に……」って励ます
目の前では救急隊による
必死の救命処置が続いてる
血の気の引いた青白い顔……
ただでさえ顔色…悪いのに…更に白い
和が息をしていない事がわかる…
『もう１度……電気ショック行くよ…』
『和也くん！頑張れ！』
『離れて』
バンッ！！
ﾋﾟ……ピ……ピッ…ピッ…ピッ…
『心拍再開しました…』
『よしっ！酸素マスクして！まだ、心拍弱いから、目を離さないように…』
『はい！』
和……
やっぱり和は凄いな…
強いよ……
安心したら涙が流れた…
病院につくと和はストレッチャーに乗せられ
手術室に運ばれて行った
重い狭心症の持病がある和……
今できる最善の処置が手術室で行われる…
手術自体は短時間で終わった
カテーテル手術
部分麻酔で局部を小さく切りカテーテルを入れ
特殊な器具で詰まった血管を広げる手術
ただ決まった血管の幅より狭い血管には使えない
更に…和みたいに何ヵ所も詰まってる場合は、何回かにわけて手術しなくちゃいけなくて…それが、デメリット
和も、何度もしてる手術…
患者の体にかかる負担の軽減…
手術時間の短縮、入院期間の短さ…これがメリット…
先生が手術室から出て来て
カテーテル手術をしたことを、おばさんに伝える
先「救急車が来るまでの処置が速くて助かったんですよ…頑張りましたね…ご両親も和君も…」
早ければ3〜5日で退院できるって先生が言う
良かった……本当に良かったって
この時は思ったんだ…
いつもと同じ…カテーテル手術…
いつもと同じように次の日には目を覚まし…
いつものように3〜5日の入院で退院できるって
安心仕切っていた……
和が病室に運ばれてから数時間後…
入院準備をしたおじさんが到着
和父「潤君…ありがとう…二人についていてくれて……」
潤「…いえ…」
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2018年9月22日 14時
