・(サヨナラのあとで…)〜和編〜 ページ45
和side
ベンチに座る
潤君と二人
智君達と出逢う前は、よくここに病院の外出時間にお喋りしに来たよね
川面が夕陽に煌めいて綺麗だった
俺のお気に入りの場所…
潤「…あ…翔君からメール…」
和「何だって？」
智君の帰国がもうすぐだねって
お迎え一緒に行こうって
智君の記憶が戻ったって
嘘…どうしていいかわからなくなる
俺もお迎えに一緒に来てほしいって
どんな顔して会えばいいの…
もう…俺は、智君とは何の繋がりもないんだよ…
『男同士で付き合うなんて、有り得ないから』
『気持ち悪い』『気持ち悪い』『気持ち悪い』
その部分だけ…まるでエコーがかかったみたいに
頭の中で響く
俺の体調が優先って
返事をのばしてくれた潤君
潤「…無理して行く事ないよ……行きたくなければ、言って(^-^)俺も行かないから(^.^)」って笑う
和「潤君は…行ってあげなよ(笑)」って言えば
潤「…えぇ〜…和が行かないのに？俺は行くの？…え〜…やだな(T_T)」って真顔(笑)
二人で笑い合う
何時もありがとう
潤君のおかげで
学校生活もとても楽しく過ごせてるんだよ♪
〜・〜・〜・〜・〜・〜
明日は智君が帰国する日
日曜日だし行けるんだけどね
やっぱり…
あの日の智君の言葉が…俺の胸に突き刺さっていて
会うのが怖いんだ…
和母「和君っ！お昼よ〜(^o^)」
和「は〜い(^○^)」
部屋を出てリビングに行く
和「お昼何？」
和母「チャーハン♪」
潤君に電話だけしておこう
和「チャーハン♪お母さん、ちょっと潤君に電話だけさせて」
和母「いいわよ〜」
ﾄｩﾙﾙﾙ〜…ﾄｩﾙﾙﾙ〜…
何度目かの呼び出し音で
潤『…もひもひ？』
和「ﾌﾞﾊｯ♪ごめん…お昼？(笑)」
潤『笑うなょ〜(^o^;)で？どうした？』
和「明日の事…」
潤『…あ……ん…どうする？』
和「やっぱり…」って次の言葉を発しようと思うのに声が出せない…
身体中から冷や汗…
何時もの発作と違う感覚に恐怖が襲う
潤『和？和〜？…和…どうした？…和っ！！』
和「うぅ…うぅ〜…ﾝｯ…」
手に力が入らない
ガチャン！
テーブルにスマホが落ちる
和母「…和君っ！…ちょっと！和君…いや…え？あ…ち、ちょっとお父さん！来て〜！！和君がっ！…あ…ぁ〜…」
和「うぅ〜！…はぁ…ﾝｯ」
あまりの苦しさに意識が遠退く
お父さんが慌てて外に飛び出す
お母さんが…震える手で救急車を要請しながら、俺の体を擦ってる
何か叫んでいるけど
ごめん…聞こえない………
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2018年9月22日 14時
