・(ブルー)〜優しい嘘と悲しい嘘〜 ページ37
和side
朝から雨の降る中
病院に向かう
今日は、日曜日だからね
潤君も、まー君も翔君もいないはず
二人で話すには丁度いい
明後日退院って聞いたから今日しかなくて
智君の病室の前
ちょっと緊張してる
コンコンって扉を叩けば
智「…どうぞ」って智君の声
ゆっくり扉を開けたら
ビックリしてる智君と目が合う
一言目が出てこない
どうしようって思っていたら
智「この間はごめんね！ずっと…ちゃんと謝りたかった……来てくれてありがとう…」
首をブンブンって横に振るしかできなくて
智「…寒かったでしょ？……中に入ってよ」
病室の中に入る
扉を閉めてその場に立ち尽くす
智「…もっと…こっちに来たら……」
少しだけ近づく
智「…あのさ……俺達って……その付き合ってた？」って聞いてくる
和「………付き合って………ないです……あれは、まー君が、冗談で言っただけ……だから、俺の事は気にしなくていいって……言いに来たんです」
智「………本当に？」
和「はい……本当…です……留学するって聞きました……頑張って来てくださいね…」
俺に今出来る事
大切な人の夢を応援する事
俺の為に潤君や、翔君…まー君を傷つけない事
これ以上…誰１人苦しまないように…
今まで沢山ありがとう…
ありがとうも、さようならも口に出して言えないけれど…
俺が智君にしてあげられる事
悲しいけど…あなたの為に嘘をつく事……
和「………じゃあ……」
頭下げて病室を出る
シトシトと降る雨の中
泣きながら帰る帰り道
★〜★〜★〜★〜★〜★
智side
記憶をなくしていてもわかる嘘…
本当に君は優しい子なんだね
だってさ…
スケッチブックを見れば
俺が君に好意を持っていたこと
わかるもの
俺が放った一言が君を傷付け悩ませた
今の俺に、君は要らない存在だって思ってしまったんだよね…
俺を苦しめないために
潤君を悲しませない為に
翔君と相葉ちゃんを巻き込まないように
君が選んだ選択は
俺に
優しい嘘をつく事
ごめんね…ごめんね…
必ず記憶を取り戻す
どんなに時間がかかっても必ず…
今は君の優しさに甘えさせて…
静かに涙を流す
★〜★〜★〜★〜★〜★
潤side
和「おはよう(^^)潤君」
潤「和♪おはよう(^^)」
和「昨日、智君に会ってきた」
潤「…えっ」
和「留学、頑張って来てって…ちゃんと、自分の中で区切りをつけたから…もう、大丈夫だから」って笑う
お前は、悲しいくて優しい嘘をついたんだな
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2018年9月22日 14時
