・(逆行性健忘症)〜和の哀しみ〜 ページ22
翔side
君達……誰？…って
和君と潤君の事を忘れてしまった智君の言葉が
和君の心に冷たく突き刺さる
ショックを隠しきれない和君
顔色がみるみる悪くなる
このまま、病室に居たらダメな気がして
二人を病室の外に連れ出す
目覚めた時…少し違和感を感じてた
和君達と出逢う前の４コマ漫画の話
目を覚ましてから1度も…和君の名前を口にしなかった智君…
その時に、先生に伝えてれば
二人のショックを、少しは和らげてあげる事ができたのかもしれない…
二人に、その事を話す
翔「俺達とはさ…普通に話してたから……ちょっと、安心してた……違和感を感じた時に、先生に話すべきだったんだ……ごめん…ごめんね…和君……辛い思いさせて…ごめんm(__)m」
和「……翔君……大丈夫だよ…大丈夫……」
そんな顔色で、大丈夫って……
俺を気遣って、無理矢理笑顔を作る和君が
とても儚くて…
思わず抱き締める
翔「……大丈夫じゃ……ないでしょ………」
ギュ〜ｯて強く抱き締めたら
腕の中で
和「……ｳｯ〜……ﾝｯ……ﾋｯｸ……」
和君の押し殺した泣き声……
雅「…和君……俺、先生に言って来るね…」って和君の頭を優しく撫でて
相葉ちゃんがナースステーションに走って行った
潤「…智君のヤツ……和を泣かしたら容赦しないって言ったのに…こんなに和を傷付けやがって…」
まだ、和君の事を思っている潤君
その気持ちもわかるけど…
今の智君は、普通の状態じゃないからね…
許してあげて
相葉ちゃんが先生を連れて戻って来る
先生の診察
MRI
頭のレントゲンをとり
出た結果…
先「逆行性健忘症ですね」
1度、家の事をしに戻っていた智君のお母さん
智母「…逆行性健忘症？」
先「何処の記憶から抜け落ちるかは、個人差があるので、何とも言えないんですが、智君の場合、ここ数ヶ月前から目覚めるまでの記憶がないみたいですね…」
そう……さっき、いろいろ質問してみたんだけど
和君達と出逢ってからの事
ゴッソリ抜け落ちてたんだ
智君と和君がお付き合いしてる事を知らない、智君のお母さんは
智母「…日常生活に支障はないって事ですよね…？」
先「えぇ、まぁ……」
智母「…なら問題ないです…予定どうりの退院でお願いします♪記憶は、ゆっくり…徐々に取り戻せばいいと思うので、別に思い出さなくてもいいんだけどね♪」って和君にとっては辛い言葉を並べる…
和君……大丈夫かな…
皆で廊下に出る
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2018年9月22日 14時
