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『…あれ？硝子だけ？』
朝、教室のドアを開けると、そこには硝子しかしなくてそう声をかける
硝｢そう｣
窓辺でタバコを吸いながら答える硝子に近寄る
『アイツらは？』
硝｢学長に拉致られた｣
『何で？』
硝｢あー…｣
俺の質問に硝子は視線をさ迷わせた
〜回想〜
硝子side
Aが来る前、教室には私と夏油、五条がいた
硝｢なー…お前らさ、いつになったらAに告るわけ？｣
携帯弄りながら、思った事を言えば、こっちを見ながら2人が固まった
五｢は？え、おま…え？｣
五条が少し顔を赤くしながら、戸惑っている
夏｢…硝子は気付いてたのかい？｣
夏油は相変わらず胡散臭い笑みを浮かべながら聞いてくる
｢何？お前ら自覚ねぇの？Aといる時、2人して顔が緩んでるよ｣
五、夏｢マジ？｣
｢マジ｣
私の言葉に信じられないのか、2人が問いかけてくるが、事実だと伝える
五｢あ！Aは？気付いてるのか？｣
｢んー…気付いてないんじゃない？嘘つくの下手くそだし、気付いてたら態度に出るだろ｣
夏｢確かに…。Aにバレてないなら良かった…｣
Aに気持ちがバレてないと分かると、2人して安心している
｢(自分の事が好きだとは分かってないけど…。でも、”男”が好きってのは気付いてる感じだったな。まぁ、面白いから言わないけどw)｣
そう思いながら、意地の悪い笑みを浮かべ、最初の質問をもう一度言う
五｢そりゃあ…そのうちだよ｣
｢そのうちっていつだよ｣
五｢そのうちはそのうち！｣
｢意味わかんね。夏油は？｣
夏｢そうだね…。私も今じゃないかな？｣
｢何だ、2人ともビビってんのかよw｣
2人の答えに、煽りながら笑えば、ムッとした表情になる
五｢はぁ？ビビってねぇし！ビビってんのは傑の方だ｣
夏｢何言ってるんだい？私は慎重に進めてるだけだよ。ビビってるのは悟だろ？｣
五｢は？ンなわけあるか、お前だろ？ビビり｣
夏｢……外で話そうか、怖がり悟くん｣
五｢あ”？上等だ｣
そう言うと睨み合いながら教室から出て行き、遠くで物凄い音がし出す
そして、騒ぎを聞いた学長に引きずられながら説教されに連れてかれた
〜回想 硝子side end〜
硝｢……お前も、クズに付きまとわれて大変だな｣
『え？あー…まぁ、そうだな…』
硝子の言葉に一瞬理解するのに遅れるが、頷いて答える
硝｢所で、お前は五条と夏油どっちがいいんだ？｣
『え？どっちがいいとは？』
硝｢恋人にするならってこと｣
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作者名：棗 | 作成日時：2023年9月3日 21時
