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灰崎はギラッと目つきを変える
「野坂…！」
灰崎は向こうからやってくる野坂を睨んだ
「ん？」とそれに気づく明日人「野坂くん？王帝月ノ宮の？」
野坂と西蔭は何か話をしていた
ーーー変わりはいくらでもいるから、そう聞こえた
「待てよ、テメェ。今、なんて言いやがった」
灰崎は野坂を呼び止める
野坂たちは振り向いた
野坂は灰崎のそばにいるナミに気がつく
フッと笑った
「人間が弱くて悪いのかよ。テメェは何様のつもりだ…！」
灰崎は怒っていた
何かを抱えている
「それは、戦ってみればわかるんじゃないかな」
野坂は目を伏せる「少なくとも、君たちとは上のレベルの人間さ」
西蔭が前に出る
「もっとも、木戸川清修で苦戦するお前たちとは、野坂さんを本気にさせることはできないだろうがな」
西蔭の話に灰崎はキレる「ほざけ！」
「テメェらは俺がぶっ潰す！」
「灰崎くん。君はどうしてそこまで僕たちに敵意を向けるんだい？」
野坂は冷静に彼に答えを求めた
「何も知らないとでも思ってんのかよ。ーーアレスの天秤システム。その薄汚いやり方をな！」
その話に明日人は「え？」と反応した
「それのせいで茜はな…アイツはその犠牲になって…くっ…」
灰崎はとても悔しそうだった
「テメェらだけは絶対に許さねェ！」
「そう…でも今のままの君では、僕たちに勝つことは不可能だよ」
野坂はそう言い捨てた
それにイライラする灰崎
「あ、でも…」
野坂は足を止めた
「君なら、僕たちに敵うかもね」
ーー野坂の視線はナミのほうを向いていた
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作者名：真灯 | 作成日時：2024年3月17日 9時
