【アルスマグナ】いつも厳しい君は【泉奏】

第8話 ページ11

「ところでさ、お前らって付き合ってんの？」


ストレッチをしているなか、アキラが奏にそんなことを言った。

は？と奏がアキラを睨む。

危ない。スポドリ落とすとこだった…。


「いやだってさぁ、抱きしめて…あーんして…カップルになるんじゃないの？」


私は耳まで真っ赤になる。

もう。かえりたいよ…。


「付き合ってません」


奏は静かに言った。

なんとなく冷たいなって、胸の奥で寂しいなって思った自分がいる。


｢付き合ってねぇの？｣


アキラは私の気持ちなんか知らずに奏に聞く。

なんで、こんなこと思うんだろ。

私はアキラがこちらに来ていることに気づかなかった。


｢じゃあ俺が本気になってもいいんだ？｣


アキラは私の肩を引き寄せ奏を見た。

へ？と間抜けな声を出す私と、

冷やかす朴と先生と、

顔を真っ赤にするタツキ先輩と、

冷たい目で見る奏。

波乱の…予感？

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