好きだから2 ページ32
〜奏視点〜
ピーンポーン
Aが来た。
おれは玄関のドアを開け、Aを部屋に入れる。
「やっぱいつ来ても綺麗だねー奏の部屋!」
奏「そうですか?普通だと思いますけど。」
「だって前にアキラの部屋に行ったとき、漫画とかが散乱してたんだもーん。」
奏「アキラと比べないでください。」
「あっ、ごめん。笑」
奏「ほら、早く課題やりますよ。」
「あ、うん!えーっと、これのここなんだけど...。」
おれとAは課題を進めていった。
Aは物わかりが良くて助かる。
前にアキラに教えたときは、おれの話を聞いてると見せかけて、アキラ、寝てましたからね。
教えてるこっちの身にもなってほしいです。
「...あれ、奏?顔赤いけど、大丈夫?」
奏「だ、大丈夫です。ほら、さっき教えたところ、出来たんですか?」
「うっ、まだ...。」
まさかこのタイミングで思い出すなんて。
前に、Aと2人で勉強会をした。
途中で先生が来て、Aが変な飲み物を飲まされて、おれが被害にあって...。
で、その被害にあったことを思い出したんです。
顔が赤くなるまで鮮明に覚えていたとは...。
「あ、奏!アキラ眠たいから来ないって!そのかわり明日、課題見せてだって!」
アキラからAに届いたメールを見る。
奏「全く...まぁ見せませんけどね。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
...Aがおれの目の前で勉強しているのを見ながら思い出した、この間買った小説の内容。
『ある1人の女性に恋をした男性がいた。男性はその女性に見てもらえるように、たくさんのプレゼントをし、色んな場所へも連れていった。しかし、いざ告白すると、そういうつもりではなかったと振られてしまう。そこで男性は、自分のモノにならないなら、いっそ殺してしまおう。死体だけでも、自分の手元に置いておこう。と。
やがて女性は男性に殺され、今も死体が見つかっていないという。』
こんな内容だった。
ある女性に恋する男性か。
まさにAのことが好きなおれと同じだな。
でもこの小説だと...
殺している。
もし、これが本当に上手くいくのなら。
もし、死んでおれのそばに来てくれるのなら。
もし、死体になってもおれを見続けてくれるのなら。
殺してもいいんじゃないか?
死体は隠せばいい。
おれの目が届く範囲にでも。
ですよね?
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ふっぴー(プロフ) - ねこさん» リクエスト、ありがとうございました!すごくおもしろかったです!!!! (2016年5月4日 23時) (レス) id: 98c2ca7130 (このIDを非表示/違反報告)
アメ(プロフ) - パート1お疲れ様でした。読んでいてとっても楽しかったです。パート2も読みたいです!お願いします! (2016年5月2日 0時) (レス) id: f926c2767e (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - ふっぴーさん» リクエストありがとうございます!頑張ってみますね! (2016年4月27日 15時) (レス) id: 9b9b6b3172 (このIDを非表示/違反報告)
ふっぴー(プロフ) - リクエストいいですか?あの、先生とタツキ先輩が夢主ちゃんを奪い合うっていう感じのものをお願いできますか? (2016年4月26日 22時) (レス) id: 98c2ca7130 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - さくらさん» リクエストありがとうございます!頑張ってみます! (2016年4月26日 0時) (レス) id: 9b9b6b3172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこ | 作成日時:2016年3月19日 15時