痛い3 ページ28
〜奏視点〜
おれは思い切って告白した。
「私も好きだよ？」
そう言われた時、ドキッとした。
でも忘れてはいけない。
Aは天然だということを。
あの手紙を見ても、告白されるという考えは全くなかっただろう。
普通に告白しただけじゃ、友達として好きなことを改めて伝えただけになる。
「アキラも好きだしぱっくんも好きだし、タツキ先輩も先生も好き！」
ほら。やっぱり。
Aに悪気があるわけではない。
むしろ、Aはここで私も好き、だけで終わってしまうと、他のみんなとおれを差別することになると思っているんだろう。
それでもいい。
おれは最初から、振られるつもりで想いを告げたんだから。
奏「おれは、そういうつもりで好きと言ったんじゃありません。Aのことを、一人の女性として、恋愛対象として、好きと言ったんです。」
「えっ、それって...あの、えっと...」
これは戸惑っているんじゃない。
本当に本気で、おれが言ったことを理解していないのだ。
...仕方ないですね。
奏「Aはわかってないですよね。...こういうことです。」
おれはAの前で少ししゃがみ、キスをした。
「なっ...///////////////...そっ、そそそ、奏！？////////」
Aの顔は真っ赤。
おれも多分、顔は赤いだろう。
「奏...は、私のこと...す、好き、なの？」
奏「はい。好きです。」
「あの...私も、奏のこと、好き、だよ。でも...アキラやぱっくん、タツキ先輩、先生も好き。私は、今みんなで作ってるアルスマグナが、好きなの...。そ、それでね、あの、だから「わかってます。」」
覚悟はしていたもののやっぱり好きな人に『違う』なんて意味の言葉言われると、さすがにおれでも少しショックですからね。
奏「わかってます。大丈夫です。おれも、今のアルスマグナが好きです。アルスマグナの関係は、壊したくないです。なので...おれの一方的な気持ちだけ、伝えさせてください。
おれは、Aが好きです。これからも、よろしくお願いします。」
「...はい。」
伝えた。おれは伝えたぞ。これで悔いはない。
奏「では、部活に行きましょうか。今日のことは、二人の秘密、ですからね？」
「えっ、あ、あの...」
奏「ほら、行きますよ。」
おれはAの手を引き、廊下を歩いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふっぴー(プロフ) - ねこさん» リクエスト、ありがとうございました！すごくおもしろかったです！！！！ (2016年5月4日 23時) (
レス) id: 98c2ca7130 (このIDを非表示/違反報告)
アメ(プロフ) - パート1お疲れ様でした。読んでいてとっても楽しかったです。パート2も読みたいです！お願いします！ (2016年5月2日 0時) (レス) id: f926c2767e (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - ふっぴーさん» リクエストありがとうございます！頑張ってみますね！ (2016年4月27日 15時) (レス) id: 9b9b6b3172 (このIDを非表示/違反報告)
ふっぴー(プロフ) - リクエストいいですか？あの、先生とタツキ先輩が夢主ちゃんを奪い合うっていう感じのものをお願いできますか？ (2016年4月26日 22時) (レス) id: 98c2ca7130 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - さくらさん» リクエストありがとうございます！頑張ってみます！ (2016年4月26日 0時) (レス) id: 9b9b6b3172 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねこ | 作成日時：2016年3月19日 15時
