初恋の続きを君に《Sho.S》 (ページ7)

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お部屋訪問ページ7

「…なんかすいません…」

とんとん、と階段を上がる私たち。

『いや、むしろ俺こそごめんね？』
「いやもー100％お母さんが悪いんで！」
『相変わらず、おばさんに厳しいね？』

櫻井さんがふっと笑った声がした。

『一応今日は…
　志望大学と成績だけ見せてもらってもいいかな』
「あ、うん！おねがいします」

ガチャッと開けた部屋のドア。

「散らかってるんだけど…どうぞ」
『おじゃまします』

私の部屋に櫻井さんがいるなんて、
何年ぶりだろう？
5年じゃきかないくらいかも。

一人掛けのソファに腰を下ろした櫻井さんが言う。

『全然綺麗じゃん！
　どこが散らかってるの？』
「綺麗な日はもっと綺麗って言うか…」
『これで散らかってるなんて、
　俺の部屋見たら言えなくなるよ(笑)』
「…櫻井さん、部屋の掃除苦手だっけ？」
『今は床が見えないかな(笑)』
「そんなにっ!?」

…そういえば、櫻井さんちのおばさんは、
いつも「部屋さえ綺麗ならね…」
って言ってた気がする…

「櫻井さん、完璧超人なのに…
　苦手なこととかあるんだね(笑)」
『家事はどうもね…
　やってくれる人もいないし。
　一人暮らししてから、
　母親の大切さが凄いわかったよ』

…やってくれる人がいない…

彼女いないってこと？

なんて考えが浮かんだのには、
自分で気づかないふりをした。