初恋の続きを君に《Sho.S》 (ページ6)

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予想外のページ6

懐かしい櫻井さんの手の温もりは、
私をどきどきさせるには充分すぎた。

でもやっぱり、子ども扱いされてるんだな。
そう思った。

だけどそれくらいじゃないと、
この関係を保てないから。

これでいいんだと言い聞かせてみたり。

同時にリビングのドアが開いて、
お母さんが帰ってきた。

「ただいまー…
　あら、翔くんじゃない！久しぶりね」
『お久しぶりです、おばさん。
　勝手におじゃましちゃってすいません』

櫻井さんが立ち上がって、ぺこり、と礼をした。

「なんだか、
　ますますイケメンになったんじゃない？
　もう社会人だものねぇ」
『あはは、ありがとうございます』
「急に家庭教師なんて頼んでごめんね？」
『全然大丈夫です！
　むしろ、俺のほうが教えられるかどうか』
「またまた、謙遜しちゃって！」

なんかすごい盛り上がってるんですが…

…とりあえず、着替えてこよう。
鞄を掴んで、リビングから出ようとすると─

「あ、A！
　ちょうどいいから、
　翔くんにも部屋に上がってもらいなさい」
「えっ!?」

今部屋に上がられるなんて無理！
片付けてないから絶対汚いし！

「いやあの、着替えてくるだけ…」
「どうせ今日から教えてもらうわけじゃないし、
　テストとか見せて成績見てもらいなさい。
　部屋にあるんでしょ？」
「まあそうだけど…」
「じゃー行った行った！」

強引なお母さんに逆らえず、
部屋に行くことになってしまった。