初恋の続きを君に《Sho.S》 (ページ32)

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初対面と違和感ページ32

「…どしたの？」
『あ、いや…何でもない』

櫻井さんといい委員長といい、
なんでみんな変な顔するんだろ？

『ところでお前さ、
目の下んとこにまつげついてるけど』
「え、ほんと？どこ？」

自分で触るけど、鏡がないからなかなかとれない。
てゆうか、わからない。

「委員長とってくれない？」
『ん、ちょっと目つぶって』
「はーい」

そう言って目を閉じようとした瞬間。

後ろから片手で目隠しされたと思ったら、
そのまま後ろに引き寄せられた。

「わっ…」

ぽふっ、と何かに寄りかかった感触がした。

恐る恐る目を開ける。

「櫻井、さん…？」

なにこれなにこれ。
私、後ろから抱きしめられ…て…

顔を上げると、
委員長を見てる櫻井さんと、
櫻井さんを見てる委員長がいた。

『はじめまして、Aちゃんの幼なじみの櫻井翔です。君は、クラスメイト？』
『…そうです、こんにちは。
堀川さんのクラスメイトの影浦駿です』

な…なんか、空気が悪いような…

とりあえず腕からするりと抜けて、
櫻井さんに向き直る。

「さ、櫻井さんごめんね、お待たせして。
私の制服のブレザー届けにきてくれて」
『そうなんだ。遅いから手伝いに来たんだけど』
『俺が話始めたから悪いんです、すいません。
堀川、俺帰るわ。また明日な』
「え、あ、うん！本当にありがとう！」

委員長が帰る直前に櫻井さんに言った。

『櫻井さん…でしたっけ』
『…うん？』
『俺の方が有利ですから。…それじゃ』

バタンと扉が閉まる。

…何のこと？