初恋の続きを君に《Sho.S》 (ページ3)

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再会ページ3

優香が、
大変だねーって顔でちょっと笑う。

「あらら…それはどんまいだわ」
「もうほんとどうしよう！気まずすぎる！」
「まーでも、
　これから“妹として”仲良くするんでしょ？」
「うん…向こうに迷惑だろうし…
　それに、また好きになっちゃったら困るもん」

今日本当に会うとするなら、
五年ぶりに会うことになる。

大学生のころだってあんなに素敵だったのに、
今は大人の男の人になってるんだろうな。

そう考えるだけで、
勉強なんか手につかなくなりそう。

「一回振られてるんだし、
　潔く諦めたってとこを見せなくちゃ。
　幼なじみとして仲良くする！」

「お、えらい！頑張ってね！」

「ありがと！じゃ、先帰るね！ばいばい」
「ん、バイバーイ」

正直あんまり自信はないけど、
ギクシャクするのも迷惑かかるしね。
頑張んなきゃ！

家までの道を走り出した。

「…Aってば、あんなんじゃ、
　まだ好きですって言ってるようなもんだよ。
　“妹として”とか…
　意識してる時点でもう駄目だな、あれ」

どれくらいで気づくかな、なんて、
優香が言ってることには、
私はもちろん気づかなかった。

・

・

「ただいまーっ」

いつ来るのかわかんないけど、
まだ4時になってないし。

さすがにまだ来てないよね？

「あれ、お母さん？いないの？」

そのとき開いたリビングのドア。

「あ、ただい…」

『おかえり、Aちゃん。久しぶり』

迎えてくれた人を見て、息が止まった気がした。