初恋の続きを君に《Sho.S》 (ページ12)

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会社の中ではページ12

『Aちゃん、凄い嬉しそうだね？』

相葉さんが私を見て言った。

「えっ!?私顔に出てました？」
『ばっちり！』
「す、すいません！
　私本大好きなので、
　編集部にいることが嬉しすぎて…」
『そうなんだ！
　じゃあさ、翔ちゃん帰ってきたら見学してく？』
「いいんですか!?」

思わず身を乗り出した私をみて、
相葉さんは楽しそうに笑った。

『もちろん！
　それまでちょっと待っててね、
　ここにある本読んでていいからさ！』
「ありがとうございます！」

相葉さん、イケメンだし優しいし、いい人だ…！

用意してくれた本を選んでいると、
今度は大野さんが戻ってきた。
もう一人の男の人と、
なにやら言い合いしてるみたいだ。

『だからぁ、担当あの子に変えて下さいってば！
　大野さんなら出来るでしょ？
　お願い！』
『無理だってー、翔くんに頼んでよ』
『あの人のほうが無理なんだよ！
　だから大野さんに頼んでるんですぅー』

…なんか、お取り込み中？
大野さんが私に気づいて、こっちに来た。

『あれ堀川ちゃんだけ？』
「あ、相葉さんはあっちに…」
『あらあら？大野さん、この女子高生はどなた?』

大野さんの隣にいた人が、じっと私を見た。

うっ、この人もイケメン！
てゆうか、子犬みたいな…
すごいなこの会社…

『翔くんの忘れ物届けに来てくれた、
　堀川Aちゃん』
「は、初めまして…」
『あー噂の！初めまして、二宮和也です』

噂の？なんの噂？
考えていると、二宮さんがにこっと笑って言った。

『翔ちゃんの幼なじみちゃんだよね。
　本名は二宮和也、ペンネームは一ノ宮洋です。
　よろしくね』

…一ノ宮…洋…

「え…えええええぇ!!??」

開いた口が塞がらないってこのことか。

そう思うくらい、びっくりした。